最終更新: sharpbeard 2014年10月04日(土) 22:47:14履歴
麻理は酒が入るにつれ、より饒舌に語りだした。
「冬馬かずさは5年もの間、日本をずっと避けていた。
ウィーンでもピアノ以外空虚な生活を送っていたらしい。
理由は失恋。
友人も想い人も失った冬馬かずさの心の傷は深かった。もともと引きこもりがちだった彼女の性格はさらにひどくなった。それが彼女をピアノに専念させ、彼女の才能を花開かせたんだろうが、その花はピアノ以外何もない純粋培養の花のようになってしまった。
コンクールで愛でられるうちはむしろ良かったんだろうが、コンサートで実を結び稼いでいけるようになるにはこれから、というときに冬馬曜子の身を病が襲った」
夏の終わりの冬馬曜子の引退宣言と白血病の告白についてはニュースでもよく知られたところであった。
「病身の冬馬曜子は焦っただろう。何としても自分の存命中に娘の活動の道を開いておきたい。それには母国日本で活動させたい。
母親と違ってヨーロッパに拠点を置いてサロン活動をこなせるような外交的な性格ではなかったからな。ジョバンニコンクールで賞を取った機に一気に知名度を上げ、冬馬かずさを『稼げる日本人ピアニスト』に押し上げたかったんだろう。
事実、この時冬馬曜子オフィスは本人の承諾もなしに大赤字覚悟で無理矢理日本でのコンサートを開こうとまでしていたしな」
「そんな折、ストラスブールに代打で取材に行かされた北原は偶然にも冬馬かずさに会ってしまった。取材のしばらく後、冬馬かずさは意を決して日本に行くことにした。
冬馬曜子はそれで失恋こじらせていた娘も回復することを期待していたんだろう。しかし、日本に来てみればマスコミともめたり不眠症になったりと冬馬かずさの情緒不安定さは増すばかり。業を煮やした冬馬曜子は取材を名目に春希を無理矢理かずさに会わせた。
賭だな。
まあ、勝手に自宅の隣室までその賭場にされた春希にしてみれば、なんというかハタ迷惑極まりないことだったろうがな…
病身の彼女も必死だったんだろうが…」
「それで、かずさはどうなったんですか?」
曜子の所行のからみでやや口ごもり出した麻理に千晶が先を促す。曜子のその賭けについては麻理も憶測で言っているはずの事だからそこを追及しても仕方がない。
「ああ。しかし、そんな状態の冬馬かずさは北原にだって手に負えるものではなかった。手に追えなければはねのければいいものを北原はそれもできなかった。
だが、北原は諦めなかった。北原は自分の個人の力だけでなく、人との繋がりの力に頼る事にした。
かっこいいものじゃない。
かつて峰城付属の音楽室から無理矢理自分のお遊びバンドに彼女を引き込んだ時のように、雪菜さんを巻き込んで冬馬かずさをなだめすかし、焚きつけてコンサート会場に引きずり出した。
そんなバカのために自分と雪菜さんの力、それだけでなく私も含んで使えるものは使い、クビも覚悟で会社まで巻き込んだ。そのために『ミニアルバムを出させる』なんて荒技までやった。
私としてはバカバカし過ぎて止めることなどできなかったな。むしろ若くてうらやましいとすら思ったよ」
「こら! 麻理。そんなコト言ってると本当に老けるわよ! 止めなさい」
佐和子が麻理を叱る。
「ははは、私には真似できなかっただろうな。積み上げたものも大きすぎるし、冬馬かずさにもそこまで…」
苦笑混じりにそこまでしゃべって、麻理はふと言葉を詰まらせた。
確かにあの当時の麻理なら、例え日本にいたとしても春希に助言以上の肩入れをする事はなかっただろう。
しかし、今は?
ニューヨークで語り合い、杯を酌み交わしたかずさが窮地に陥ったら?
自分は自分の今の地位を危うくしてまで春希に協力できただろうか? 春希に頼まれればかずさを救おうとできただろうか?
いや…
「ま、やはり二股男にそこまで付き合ってやれないさ」
自分ならやはりそこまでできなかっただろう。
嫉妬心から。
麻理はこみ上げてきた苦い感情を冷えた甘口ワインで流し込んだ。
「ともかく、私は自分の立場の範囲内での協力を、それとちょっと小狡い助言をしてやっただけさ。会社を自分の目的のために動かすためのね」
「麻理お得意の『裏技』ね」
「大切なのはルールを守ること。もっと大切なのはそのルールをいつどのように破りかいくぐればよいかということさ。北原にもそう教えこんだ」
麻理の口調は誇らしげだった。
「ま、そんな若気の至りのミニアルバムに、冬馬かずさは北原や雪菜さんを巻き込む事を欲し、北原も雪菜さんもかずさと共にある事を望んだ。
だから、私のような外野がそれからの三人の関係をとやかく言ったり心配したりする必要はないと思っている」
そう結論づけた後、麻理は思い出すように言った。
「今日の演奏も良かった。
3人が仲良く演奏しているのを聞けば…
あれ? そういえば瀬之内さん。あなた…」
そこで麻理は気づいた。
この瀬之内という女は峰城祭でのかずさのサプライズ出演の際にボーカルをしていたはずだ。かずさ達とも親しい仲のはずではないか?
「ええ、わたしも麻理さんと同意見ですね。やはり友人として見守ってあげるのが一番だと思います。
でも、春希からも相談された風岡さんの意見も聞きたかったから良かったです」
麻理はハッとなった。
こいつ。私から話を引き出すためにワザと最初に冬馬親子の中傷で佐和子と盛り上がってみせた!?
「瀬之内さん。あなた、まさかわざと?」
「へへ…」
麻理の追及の視線を受け、ペロリとほんの少しだけ申し訳なさそうに舌を出した。
麻理は引っ掛けられたことを悟るとクスリと笑い、この手品師にタネあかしを求めた。
「なぜだい? なぜ、私が冬馬かずさとも親しく、北原や3人の仲の件もよく知っていると思った?」
千晶は麻理のグラスを指した。
「風岡さんが飲んでる白ワイン、珍しいですよね。
超甘口のドイツワイン。どちらかというとドイツ文化圏に長くいる甘党の女性のようなチョイスです。
風岡さんはそういう女性の影響を受けるくらいにはその女性と杯を交わされたかな、そうお見受けしますがいかがでしょう?」
麻理と佐和子は『ほう』と感心の声を漏らした。
「で、かずさはそんなワインを勧め、何をつまみに飲んだか…
かずさと風岡さんで共通するいい話題があるとしたら、春希のコトぐらいなんじゃないかなって」
「そこまでお見通しでわざと冬馬かずさを疑うような発言をしてみせたわけか。私が黙っていないと見て。参ったよ」
「麻理が『参った』なんて口にするのはのは久し振りに見たわね」
全く脱帽といった表情の麻理に佐和子は驚いた。
「あなたが開桜社に入ってきたら恐ろしい記者になっただろうな。対象に対する洞察力と話を引き出すインタビュアーとしての能力だけに限れば私も北原も敵いそうにないな」
「ははは。興味のあることについてはついついやってしまうんですよ」
そんな2人を見つつ佐和子が調子に乗って言った。
「いやいや、麻理の連れてくる子は面白いわ。やはり、類は友を呼ぶというか、一味違う女のところには一味違う女が集まるのね」
麻理と千晶は揃って佐和子に呆れた視線を向けた。
『自分も一味違う女と言いたいだけでしょ、あなた』
「全く、酒とあなたのせいで喋りすぎてしまったよ。まあ、いい酒だった」
麻理は最後の一杯を空にした。
「でも、その習慣、くせにしない方がいいですよ」
千晶に言われて麻理も寂しそうに答える。
「ああ。北原も結婚したことだしな。そんな男のことをつまみにお喋りするのは彼らにも迷惑…」
「いえ、そういうことではなく、そのワインの事で」
「?」
千晶は麻理の目の前の空ボトルをつまみ上げてラベルを確認し、その等級の高さに苦笑しつつ言った。
「貴腐ワインってアルコール分も低く飲みやすいですけど、糖度が高いだけあって超高カロリーですから。確か、グラス一杯でハーゲンダッツのアイス1カップ分くらいあると」
麻理の顔が青ざめた。ドイツワインの等級の高さはそのまま糖度の高さだ。彼女はいつの間にか500mlボトルを2本空にしていた。
バーの出口
佐和子はバーを出たところで麻理達と別れた。
「ま。今日のお喋りは今日のお喋りで楽しかったわ。
それじゃ、麻理。またね」
「ああ…」
麻理は力無く答えた。取得してしまったカロリーにまだショックを受けているようだった。
「今日はご友人とのお話、お邪魔しちゃってすいませんでした。また、よろしくお願いしますね」
そう言う千晶に麻理は『もうこりごり』といった表情で手を振り返した。
「機会があればな。ではな」
そう言うと麻理は振り返り歩き出した。千晶も信号を渡ろうとした。
と、その時。
「きゃっ!?」
がりっ
何か硬い音とともに麻理が尻餅をついた。
慌てて千晶は駆け寄り助け起こす。
「大丈夫ですか? 風岡さん?」
「ああ。何かゴミを踏んでしまったかな?」
「何だろこれ…あっ!?」
千晶は麻理の踏んだものを見て目を見開き、顔をしかめると、ハンカチを取り出してそれをつまみ上げた。
「なんだそれ? 携帯?」
「ええ。携帯には違いないけど…」
強い力で捻り折られ、叩きつけられて壊れた携帯電話
今踏んで壊れたものでなく、明らかに誰かに壊されたものだ。
千晶はその携帯に見覚えがあった。
「これ、雪菜の弟の…!?」
<目次>/<前話>/<次話>
「冬馬かずさは5年もの間、日本をずっと避けていた。
ウィーンでもピアノ以外空虚な生活を送っていたらしい。
理由は失恋。
友人も想い人も失った冬馬かずさの心の傷は深かった。もともと引きこもりがちだった彼女の性格はさらにひどくなった。それが彼女をピアノに専念させ、彼女の才能を花開かせたんだろうが、その花はピアノ以外何もない純粋培養の花のようになってしまった。
コンクールで愛でられるうちはむしろ良かったんだろうが、コンサートで実を結び稼いでいけるようになるにはこれから、というときに冬馬曜子の身を病が襲った」
夏の終わりの冬馬曜子の引退宣言と白血病の告白についてはニュースでもよく知られたところであった。
「病身の冬馬曜子は焦っただろう。何としても自分の存命中に娘の活動の道を開いておきたい。それには母国日本で活動させたい。
母親と違ってヨーロッパに拠点を置いてサロン活動をこなせるような外交的な性格ではなかったからな。ジョバンニコンクールで賞を取った機に一気に知名度を上げ、冬馬かずさを『稼げる日本人ピアニスト』に押し上げたかったんだろう。
事実、この時冬馬曜子オフィスは本人の承諾もなしに大赤字覚悟で無理矢理日本でのコンサートを開こうとまでしていたしな」
「そんな折、ストラスブールに代打で取材に行かされた北原は偶然にも冬馬かずさに会ってしまった。取材のしばらく後、冬馬かずさは意を決して日本に行くことにした。
冬馬曜子はそれで失恋こじらせていた娘も回復することを期待していたんだろう。しかし、日本に来てみればマスコミともめたり不眠症になったりと冬馬かずさの情緒不安定さは増すばかり。業を煮やした冬馬曜子は取材を名目に春希を無理矢理かずさに会わせた。
賭だな。
まあ、勝手に自宅の隣室までその賭場にされた春希にしてみれば、なんというかハタ迷惑極まりないことだったろうがな…
病身の彼女も必死だったんだろうが…」
「それで、かずさはどうなったんですか?」
曜子の所行のからみでやや口ごもり出した麻理に千晶が先を促す。曜子のその賭けについては麻理も憶測で言っているはずの事だからそこを追及しても仕方がない。
「ああ。しかし、そんな状態の冬馬かずさは北原にだって手に負えるものではなかった。手に追えなければはねのければいいものを北原はそれもできなかった。
だが、北原は諦めなかった。北原は自分の個人の力だけでなく、人との繋がりの力に頼る事にした。
かっこいいものじゃない。
かつて峰城付属の音楽室から無理矢理自分のお遊びバンドに彼女を引き込んだ時のように、雪菜さんを巻き込んで冬馬かずさをなだめすかし、焚きつけてコンサート会場に引きずり出した。
そんなバカのために自分と雪菜さんの力、それだけでなく私も含んで使えるものは使い、クビも覚悟で会社まで巻き込んだ。そのために『ミニアルバムを出させる』なんて荒技までやった。
私としてはバカバカし過ぎて止めることなどできなかったな。むしろ若くてうらやましいとすら思ったよ」
「こら! 麻理。そんなコト言ってると本当に老けるわよ! 止めなさい」
佐和子が麻理を叱る。
「ははは、私には真似できなかっただろうな。積み上げたものも大きすぎるし、冬馬かずさにもそこまで…」
苦笑混じりにそこまでしゃべって、麻理はふと言葉を詰まらせた。
確かにあの当時の麻理なら、例え日本にいたとしても春希に助言以上の肩入れをする事はなかっただろう。
しかし、今は?
ニューヨークで語り合い、杯を酌み交わしたかずさが窮地に陥ったら?
自分は自分の今の地位を危うくしてまで春希に協力できただろうか? 春希に頼まれればかずさを救おうとできただろうか?
いや…
「ま、やはり二股男にそこまで付き合ってやれないさ」
自分ならやはりそこまでできなかっただろう。
嫉妬心から。
麻理はこみ上げてきた苦い感情を冷えた甘口ワインで流し込んだ。
「ともかく、私は自分の立場の範囲内での協力を、それとちょっと小狡い助言をしてやっただけさ。会社を自分の目的のために動かすためのね」
「麻理お得意の『裏技』ね」
「大切なのはルールを守ること。もっと大切なのはそのルールをいつどのように破りかいくぐればよいかということさ。北原にもそう教えこんだ」
麻理の口調は誇らしげだった。
「ま、そんな若気の至りのミニアルバムに、冬馬かずさは北原や雪菜さんを巻き込む事を欲し、北原も雪菜さんもかずさと共にある事を望んだ。
だから、私のような外野がそれからの三人の関係をとやかく言ったり心配したりする必要はないと思っている」
そう結論づけた後、麻理は思い出すように言った。
「今日の演奏も良かった。
3人が仲良く演奏しているのを聞けば…
あれ? そういえば瀬之内さん。あなた…」
そこで麻理は気づいた。
この瀬之内という女は峰城祭でのかずさのサプライズ出演の際にボーカルをしていたはずだ。かずさ達とも親しい仲のはずではないか?
「ええ、わたしも麻理さんと同意見ですね。やはり友人として見守ってあげるのが一番だと思います。
でも、春希からも相談された風岡さんの意見も聞きたかったから良かったです」
麻理はハッとなった。
こいつ。私から話を引き出すためにワザと最初に冬馬親子の中傷で佐和子と盛り上がってみせた!?
「瀬之内さん。あなた、まさかわざと?」
「へへ…」
麻理の追及の視線を受け、ペロリとほんの少しだけ申し訳なさそうに舌を出した。
麻理は引っ掛けられたことを悟るとクスリと笑い、この手品師にタネあかしを求めた。
「なぜだい? なぜ、私が冬馬かずさとも親しく、北原や3人の仲の件もよく知っていると思った?」
千晶は麻理のグラスを指した。
「風岡さんが飲んでる白ワイン、珍しいですよね。
超甘口のドイツワイン。どちらかというとドイツ文化圏に長くいる甘党の女性のようなチョイスです。
風岡さんはそういう女性の影響を受けるくらいにはその女性と杯を交わされたかな、そうお見受けしますがいかがでしょう?」
麻理と佐和子は『ほう』と感心の声を漏らした。
「で、かずさはそんなワインを勧め、何をつまみに飲んだか…
かずさと風岡さんで共通するいい話題があるとしたら、春希のコトぐらいなんじゃないかなって」
「そこまでお見通しでわざと冬馬かずさを疑うような発言をしてみせたわけか。私が黙っていないと見て。参ったよ」
「麻理が『参った』なんて口にするのはのは久し振りに見たわね」
全く脱帽といった表情の麻理に佐和子は驚いた。
「あなたが開桜社に入ってきたら恐ろしい記者になっただろうな。対象に対する洞察力と話を引き出すインタビュアーとしての能力だけに限れば私も北原も敵いそうにないな」
「ははは。興味のあることについてはついついやってしまうんですよ」
そんな2人を見つつ佐和子が調子に乗って言った。
「いやいや、麻理の連れてくる子は面白いわ。やはり、類は友を呼ぶというか、一味違う女のところには一味違う女が集まるのね」
麻理と千晶は揃って佐和子に呆れた視線を向けた。
『自分も一味違う女と言いたいだけでしょ、あなた』
「全く、酒とあなたのせいで喋りすぎてしまったよ。まあ、いい酒だった」
麻理は最後の一杯を空にした。
「でも、その習慣、くせにしない方がいいですよ」
千晶に言われて麻理も寂しそうに答える。
「ああ。北原も結婚したことだしな。そんな男のことをつまみにお喋りするのは彼らにも迷惑…」
「いえ、そういうことではなく、そのワインの事で」
「?」
千晶は麻理の目の前の空ボトルをつまみ上げてラベルを確認し、その等級の高さに苦笑しつつ言った。
「貴腐ワインってアルコール分も低く飲みやすいですけど、糖度が高いだけあって超高カロリーですから。確か、グラス一杯でハーゲンダッツのアイス1カップ分くらいあると」
麻理の顔が青ざめた。ドイツワインの等級の高さはそのまま糖度の高さだ。彼女はいつの間にか500mlボトルを2本空にしていた。
バーの出口
佐和子はバーを出たところで麻理達と別れた。
「ま。今日のお喋りは今日のお喋りで楽しかったわ。
それじゃ、麻理。またね」
「ああ…」
麻理は力無く答えた。取得してしまったカロリーにまだショックを受けているようだった。
「今日はご友人とのお話、お邪魔しちゃってすいませんでした。また、よろしくお願いしますね」
そう言う千晶に麻理は『もうこりごり』といった表情で手を振り返した。
「機会があればな。ではな」
そう言うと麻理は振り返り歩き出した。千晶も信号を渡ろうとした。
と、その時。
「きゃっ!?」
がりっ
何か硬い音とともに麻理が尻餅をついた。
慌てて千晶は駆け寄り助け起こす。
「大丈夫ですか? 風岡さん?」
「ああ。何かゴミを踏んでしまったかな?」
「何だろこれ…あっ!?」
千晶は麻理の踏んだものを見て目を見開き、顔をしかめると、ハンカチを取り出してそれをつまみ上げた。
「なんだそれ? 携帯?」
「ええ。携帯には違いないけど…」
強い力で捻り折られ、叩きつけられて壊れた携帯電話
今踏んで壊れたものでなく、明らかに誰かに壊されたものだ。
千晶はその携帯に見覚えがあった。
「これ、雪菜の弟の…!?」
<目次>/<前話>/<次話>
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このページへのコメント
どうも、返信遅れました。
いーぐるさんの想像のとおり、孝宏と亜子の話続きます
孝宏君にはちょっとは苦労してもらいます
寝る前に新作が来てて眠気が吹っ飛びましたw
今回も楽しかったです。しかしラスト…確か酔い潰れた亜子を送っていってたはずですよね、孝宏。
亜子がストレス溜めてるという美穂子の発言も気になってたし、その辺が回収されるのでしょうか。
次が気になるラストでした。楽しみに待ってますね。
思っていたよりも話が淡々とすすんで?と思っていたら、最後に来てまた嵐の予感ですね。孝宏が向ったのは春希かそれともかずさか?次回がとても気になります。