■《
呪文遅発》
通常呪文、
呪文操作系呪文39(
連動系呪文01)
《[[呪文遅発]]》
この
呪文は他の
呪文に対して唱えます。その
呪文の目の前――つまり連動する
呪文が唱えられた品物や範囲の前――で特定のできごとがおこるまで、発動するのを遅らせます。発動のきっかけとなるできごとは、単純でも複雑でもかまいません。複雑なものであれば、紙に書いておくべきでしょう。きっかけとなるできごとは《
呪文遅発》のかけられた場所からふつうの人間が見たときに判断できるようなことでなければなりません。最終的な決定は
GMがくだします。ふつうに見てもわからないことをきっかけとしたいのであれば、《
魔術師眼》のような適切な
呪文を《
呪文遅発》に対してかけることもできます。《
番犬》など他の
呪文の発動をきっかけとして《
呪文遅発》を発動させることもできます。ただし1つの《
呪文遅発》で発動を制御できるのは1つの
呪文だけです。
2つの
呪文はあいだをおかずに続けて唱えます。《
呪文遅発》をまず先に唱えます。連動される
呪文を次に唱えるときには、
呪文を1つ(《
呪文遅発》を)
維持していることに気をつけてください――9〜10ページ「
呪文を維持しているあいだに他の呪文をかける」参照。連動される
呪文と《
呪文遅発》に必要な
エネルギーはこのときすべて支払っておかなければなりません。連動される
呪文の対象を人間サイズと想定して
エネルギーを消費したのに、実際にはもっと大きな
目標(
エネルギーがさらに必要――11ページの「
魔法の種類」や「
通常呪文」参照)にかかってしまったときには、効果はまったく与えられないか、効果の度合が減ってしまいます。どうなるかは
呪文によります。最終的には
GMが判断します。
《
呪文遅発》には2種類の使い方があります。連動される
呪文の
目標を特定する方法と、「罠」のように誰でもいいからきっかけとなるできごとを引き起こした相手に
呪文を発動させる方法の2つです。後者の場合《
呪文遅発》と連動される
呪文は両方とも「罠の品物」にかけ、きっかけとなるできごとが起こった瞬間に、品物からの距離で効果範囲を考えます。罠にかかった相手が「
魔法の耐性」などを持っていれば、連動された
呪文の
技能判定に影響します。
《
呪文遅発》の判定は、最初にかけるときにおこないます。連動される
呪文は、きっかけとなったできごとが起こるまで判定しません。連動される
呪文をかけたとき、予期される
目標がその場にいなければ、
目標を触ったり見たりできないということで-5の不利な修正をうけます《
呪文連動》の場合は例外です)11ページを参照してください。たとえばドアのノブに《
死の手》をかけ、「最初に触った人物に対して発動する」という設定で《
呪文遅発》をかけた場合、発動するときの判定に-5の修正をうけます。
《
呪文遅発》のきっかけとなったできごとが起こると、連動される
呪文は発動をはじめ、次の
ターンに効果を発揮します。そのため《
呪文遅発》を
防御呪文として使うことはできないわけです。罠としては効果をあげるでしょう。犠牲者は意表をつかれることになります。予期していなかった場合、犠牲者は
知力判定に成功しなければ
呪文がすっかり発動してしまうまで気付きません。「
戦闘即応」があれば+6の修正をうけます。
《
呪文遅発》と連動される
呪文は両方「
維持している」とみなします。さらに
情報呪文を重ねている場合は、それも
維持しているとみなします。連動される
呪文の
維持については気にする必要がありませんが、《
呪文遅発》と
情報呪文は
維持しなければなりません。きっかけとなるできごとが起こると《
呪文遅発》は消えます。そのかわり、連動された
呪文を
維持するなら通常通りに
エネルギーを消費しなければなりません。《
呪文遅発》はまたきっかけとなるできごとが起こったとき、ずっと
維持している
呪文を「とめる」よう設定することもできます。その場合、
術者は連動される
呪文をずっと
維持しなければなりませんが、《
呪文連動》自体をを
維持する必要はありません。
防御呪文・
射撃呪文を遅らせることはできません――その他の
呪文なら可能です。《
雷鳴》のような「
一瞬」の
呪文は、1度発動すればそれっきり、
呪文は消えてしまいます。《
作音》のように持続する
呪文は、発動の時点から時間を数えはじめ、効果が切れるまでその場に残ります。
呪文の解説
エラッタ修正:参照先のページが内容とあってない(原書ではp.11の「魔法の種類」(DIFFERENT KINDS OF MAGIC)を参照するよう書かれている)。【誤】(2箇所ある)――9〜10ページ参照。 【正】(1つ目)――9〜10ページ「呪文を維持しているあいだに他の呪文をかける」参照。 (2つ目)――11ページの「魔法の種類」や「通常呪文」参照
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