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tyounekogami 2023年05月17日(水) 17:56:02履歴
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「霊晶」とは<錬金術>の産物で、魔法大全のp.212にある「錬金術のお守り」(Alchemical Charms)のことです(下記参照)。 同項にある「お守り(チャーム。Charms)」「護符(アミュレット。Amulet)」「魔除け(タリスマン。Talisman)」という用語は他ルールとも競合する名称の上、意味が広すぎます(せめて「錬金装具」とかなら混乱は避けられたでしょう)。なので錬金術における「お守り」を「霊晶」という用語に差し替えます。「晶」とついてますが、小さな魔法の品物なだけで、宝石とは限りません。
『魔法大全』では「お守り」を以下の2種類に大別しています。
- 保護効果(常動型)主体のものを「護符(アミュレット)」
- 強化効果(能動型)主体のものを「魔除け(タリスマン)」
「錬金術のお守り」の内容を分かりやすく整理・再定義します。といっても、基本的には名称変更するだけです。
- 「お守り(チャーム)」は「霊晶」に変えます。
- 「護符(アミュレット)」は「常動型霊晶」に変えます。
- 「魔除け(タリスマン)」は「能動型霊晶」に変えます。
キャンペーンによっては、錬金術の霊晶を導入しにくい場合もあるでしょう。GMが呪文を使うキャクターのやる気が削がれたり、錬金術師が強力になり過ぎるのを懸念するなら、この章に述べる霊晶の作成を禁じるべきです。しかし、霊晶は錬金術の応用範囲を広げ、より興味深い物にし、背景世界に深みを与えるでしょう。
[[製造にかかる日数と費用>霊晶#Time_and_Cost_to_Make]]錬金術にによって霊晶1つを作る材料費は、同様の効果の霊薬と同額です。制作日数は、同様の効果の霊薬の10倍かかります。霊晶を作るのは、長い時間を要する困難な作業なのです。しかも、希望通りのエッセンスを入手するには惑星の影響を正確に見定める必要があります。GMはゲーム世界観に合うように、霊晶の製造費用と日数を増減してかまいません。製造期間の最後に、錬金術師は霊薬と同様、すべての不利な修正を加えた上で技能判定を行ないます。ファンブルで失敗した場合は、通常通り爆発の結果を適用します。ふつうの失敗なら、ただ時間と材料を浪費するだけで済みます。
霊晶の製造の知識は強力で困難な技能です――霊晶はそれぞれ「至難」のテクニックで、独自の作成法があります。該当する霊薬のテクニック-2の技能なし値で判定します。
多くの世界では、霊晶の製法は「錬金術師組合(ギルド)」の支部長か組合長だけの秘密にされています。さらに、GMが望むなら、通常の魔化の制御方法を好きなだけ採用してもよいでしょう。
[[霊晶の使用>霊晶#Using_Charms]]常動型霊晶は常動型の魔法の品物として扱います。“準備時間”は不要で、使用するのにエネルギーを一切消費しません。例え着用者がその効果を知らなくとも、常に着用者を守ります。
能動型霊晶は着用者を強化する品物で、制限時間内のみ効果を発揮します。1度起動させると、同等の霊薬と同じだけの時間、持続した後、休止状態になります。同等の霊薬を調合するのに必要な1週間につき1日、“再充電”しなければなりません。例えば、『カリスマ』の能動型霊晶は1D時間持続しますが、1度利用すると3日間の再充電が必要になります。『幸運』の能動型霊晶は2D時間持続し、6日間の再充電が必要です。再充電は身につけている時にしかできません。容器や背負い袋にしまった能動型霊晶はいつまでも休止状態のままです。
能動型霊晶には“エネルギー消費”はありません――すなわち、起動させても一切エネルギーは消費されません。しかし、着用者は正確な効果を能動型霊晶に伝えねばなりません――「何かやってくれ!」と念じるだけでは、何の効果も得られないでしょう。
マナが「並」の地域では、ほとんどの能動型霊晶は命令を受けると自動的に発動します。マナが「疎」の地域では、その能動型霊晶の製作者である錬金術師の技能に対して判定を行なわねばなりません。判定が必要な場合は、錬金術師が霊晶を作成るのにかかったのと同じ不利な修正を受けます。しかし、マナが「疎」のとき魔化された品物にかかる-5のペナルティはかかりません。
他のアレンジの候補としては、以下の要素を追加します。
- 「霊晶レベル」:霊晶の製造に用いた技能レベル(すべての不利な修正を含む)が、霊晶のパワーとなります(魔化の品物のパワーと同じような要素)。
- 「受動型霊晶」:基本は「能動型」と同じですが、然るべき条件が揃うと保護効果が勝手に発動します。着用者の意志で発動するわけではありません。一度起動し持続時間が過ぎると“再充電”を開始します。
- 「敵対的霊晶」:霊晶は基本的に着用者に加護を与える者ですが、これは敵対的な効果をもたらす霊晶です。使用の仕方は「魔法の品物の使用」を参照してください。場合によっては身につけていなくても再充電されます。
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