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第4版『ベーシックセット』第2章「有利な特徴」B41P参照。

有利特徴「遠隔通信」(Telecommunication) B41P

遠隔通信/種別」[さまざま] ……有利な特徴/会話系の有利特徴
「[[遠隔通信]]/種別」

 あなたは声を出して話すことなく、離れた距離を通信できます。あなたは通常の話す速度で単語を、また、実際に描く速度で画像を送ることができます。接続を確立するためには1秒間集中して知力判定に成功しなければなりません。その後は集中は必要ありません。あなたは一度に複数の接続を確立することができますが、2つめ以降の知力判定には-1の修正が(累積して)かかります。
 妨害や欺瞞があなたの信号を途絶えさせる可能性がありますが、「遠隔通信」はどれほどうるさい場所でも働きます。適切な装備をもった者がいれば、あなたの居場所を発見したり、会話を傍受したり、通信を妨害しようと試みるかもしれません。これには電磁気の信号であれば〈電子機器操作/通信機〉判定か、その他ふさわしい判定が必要です。
エラッタ修正:
【誤】これには電磁気の信号であれば〈電子機器操作/超能力機器〉判定が、その他ふさわしい判定が必要です。
【正】これには電磁気の信号であれば〈電子機器操作/通信機〉判定か、その他ふさわしい判定が必要です。

「遠隔通信」の形式例

 それぞれの「遠隔通信」は独自の利点と欠点を備えた“別々の”有利な特徴です。種類によっては距離が制限されています。「有効距離延長」や「射程減少」で調節してください。
赤外線通信(Infrared Communication):10cp
「[[赤外線通信]]」
「[[遠隔通信]]/[[赤外線通信>遠隔通信#Infrared_Communication]]」
 あなたは変調化された赤外線ビームを用いて通信します。基本の有効距離は500メートルで、視線が通っていなければならないため、通常の環境下で傍受される危険性はほとんどありません。あなたはこの能力を持っている相手か、赤外線通信機としか通信できません。

レーザー通信(Laser Communication):15cp
「[[レーザー通信]]」
「[[遠隔通信]]/[[レーザー通信>遠隔通信#Laser_Communication]]」
 あなたは変調化されたレーザービームを用いて通信します。基本の有効距離は75kmです。ビームの幅が狭く、視線が通っていなければならないため、通常の環境下で傍受される危険性はほとんどありません。あなたはこの能力を持っている相手か、レーザー通信機としか通信できません。

電波(Radio):10cp
「[[電波]]」
「[[遠隔通信]]/[[電波>遠隔通信#Radio]]」
 あなたは電波を用いて通信します。基本の有効距離は15kmです。あなたの信号は全方位に放たれます。あなたは周波数を変えることができるので、傍受するためには〈電子機器操作/通信機〉判定が必要です。この能力の副次的効果として、あなたはAM、FM、CBなどふつうの無線信号を聞くことができます。知力判定(1秒かかります)が必要です。電撃や保護されていない電子機器から放たれる「ノイズ」電波は無線を妨害する可能性があることに注意してください。電波は水中では全く機能しません。

転送(Telesend):30cp
「[[転送]]」
「[[遠隔通信]]/[[転送>遠隔通信#Telesend]]」
 魔法超能力、あるいは他の超常的手段(特定してください!)によって、思考を他者に直接転送します(そして受け取ります)。あなたの目標は、たとえこの能力を持たない場面でもあなたの考えていることは伝わります。有効距離は理論的には無限です。しかしこの能力を使用するための知力判定には、「長距離の修正値」のペナルティを用います。もしあなたが目標を見ることができず、他の手段で感知することもできないときには、さらにペナルティがあります。家族、恋人、親しい友人なら-1。ふつうの友人や知己なら-3。会ったことがある程度の相手なら-5です。

有線接続?(Cable Jack):5cp
GURPS Template Toolkit 2: Races』p.44での追加種別。
「[[有線接続]]」
「[[遠隔通信]]/[[有線接続>遠隔通信#Cable_Jack]]」
 導電性ケーブルまたは光ファイバーケーブルを介して情報を送受信できます。これにより、同様の差込口(ジャック)を備えた他のコンピュータとの直接的(かつ妨害不可能な)通信が可能になります。 「並列思考/コントロール」を備えた車両の有線リモートコントロール、 または、長距離通信を提供する外部デバイスに接続します。長さ10mまでのケーブルが含まれています。

原書表記


特別増強

放送(Broadcast):+50%
「[[放送>遠隔通信#Broadcast]]」
 この増強は「転送」でしか使えません。あなたは回りにいる人すべてに、あなたの考えていることを転送します。望む半径に対して長距離の修正値を求めて、さらに-4の修正をうけて知力判定を行なって成功しなければなりません。

短波(Short Wave):+50%
「[[短波>遠隔通信#Short_Wave]]」
 この増強は「電波」でしか使えません。あなたは信号を惑星の電離層(もしあれば)に反射させて送受信できます。惑星中のいかなる地点に対しても送受信できます。太陽フレア、天候その他によって、短波通信が妨害される可能性のある点に注意してください。

万能(Universal):+50%
「[[万能>遠隔通信#Universal]]」
 あなたのメッセージは、自動的に目標の言語に翻訳されます。GMはこの増強を文明レベルが高い世界の出身者に限定したり、「転送」でしか使えないことにしてもかまいません。

映像(Video):+40%
「[[映像>遠隔通信#Video]]」
 あなたが送信できるのは簡単な画像だけではありません! あなたは今見ているものをリアルタイムの映像として送ることができます。

特別限定

種族(Racial):-20%
「[[種族>遠隔通信#Racial]]」
 あなたの能力は自分自身の種族や、非常によく似た種族(「読心」の基準を適用)に対してしか使用することができません。

受信のみ(Receive Only):-50%
「[[受信のみ>遠隔通信#Receive_Only]]」
 あなたは通信を受け取るだけで、送信することができません。この限定は「転送」では使えません。

送信のみ(Send Only):-50%
「[[送信のみ>遠隔通信#Send_Only]]」
 あなたは通信を送るだけで、受信することができません。この限定は「転送」では使えません。

テレパシー(Telepathic):-10%
「[[テレパシー>遠隔通信#Telepathic]]」
 あなたの能力は「超能力」のテレパシーの一部です。

漠然(Vague):-50%
「[[漠然>遠隔通信#Vague]]」
 あなたは会話や画像を送信することができません。単純な信号(例えばモールス信号のような)しか送ることができません。
 「転送」の場合は一般的な概念や感情だけです。

Powersでの追加解釈 P81P

 サイボーグ、ロボット、通信装置を搭載した乗り物、そして変調されたエネルギーを発せられるスーパーは、あらゆる形式の「遠隔通信」を持つ可能性があります。ただし、「転送」は主に超自然的パワーを持つ個人を対象としています。 自分自身の分割された精神に対して「転送」を使用したり、または時間を超えて自分自身に連絡したりする場合(増強時間超越」、p.109 を参照)には、“見えない対象”のペナルティはないことに注意してください。

いくつかの追加形式例(Some examples):

 GMが考案した新しい形式の「遠隔通信」のコストは5〜25cpです。 「転送」のような突飛な機能は、より高価になる可能性があります。
指向性音波(Directional Sound): 5cp
「[[指向性音波>遠隔通信#]]」
 あなたはレーザーのように細い音声ビームを使用して通信します。基本有効距離は直線見通しで100mです。 妨害と盗聴には特殊な機器が必要ですが、それでも、短距離と見通しの要件により、試行回数は-5になります。遮蔽物 (霧やなど) や電気的な “ ノイズ ” は影響しません。 この特徴を持つ者、または指向性音波通信者とのみ通信できます。

重力波通信(Gravity-Ripple Comm):20cp
「[[重力波通信>遠隔通信#Gravity-Ripple_Comm]]」
 あなたは重力波を使って通信します。 基本有効距離は1500km。 あなたの信号は全方向性であり、「電波」と同様に、盗聴には〈電子機器操作/通信機〉で判定する必要があります。ただし、強力な重力源 (中性子星、パルサー、 ブラックホールなど) が信号を妨害する可能性があります。
重力波は水中にも達し、何のペナルティもなく固体を貫通します。この特徴を持つ者達、または重力波通信者とのみ通信できます。

ニュートリノ通信(Neutrino Comm):25cp
「[[ニュートリノ通信>遠隔通信#Neutrino_Comm]]」
 あなたはニュートリノ (または同様の粒子) の変調ビームを使用して通信します。 基本有効距離は直線で1500kmです。
このビームは妨害したり傍受したりすることが不可能で、どのような環境でも機能します。水中に達したり、固体の物体を貫通したりすることができ、何のペナルティも発生せず、地平線に遮られることもありません。 この特徴を持つ者達、またはニュートリノ通信者とのみ通信できます。

ソナー通信(Sonar Comm):10cp
「[[ソナー通信>遠隔通信#Sonar_Comm]]」
 あなたは変調されたソナーを使用して通信します。 基本有効距離は水中4.5kmです。 信号は無指向性なので、この特徴または同等の機器を持っている者なら誰でもあなたの声を聞くことができます。 この能力を継続的に妨害する唯一の方法は、強力で特殊な機器を使用することです。爆発は一時的な干渉を引き起こす可能性があります。
空中では、「ソナー通信」の有効距離は50m(空気中での気圧を掛けたもの) です。 真空ではまったく機能しません。 GMの選択により、「ソナー通信」は「超音波会話」に相当します。
備考
 『ベーシックセット』のすべての特別修正がこれらの特性すべてに適合するわけではありません。
放送」と「短波」は上記4種すべてに不適切です。 「映像」がリアルになるのは、「重力波通信」と「ニュートリノ通信」のみです。 GMが許可すれば、「種族」「テレパシー」「万能」はいずれにも適用される可能性があります。 「受信のみ」「送信のみ」「漠然」は常に受け入れられます。

■代替案(Alternatives)

 口頭での代替コミュニケーション能力については、「水中会話」「低周波会話」「超音波会話」を検討してください。「遠隔通信」で使われる信号を、感知はできるものの理解はできない者は「探知」(p.47)を持っています。 なお、あなたが「転送」によって思考送信はできても、相手も「転送」を持たないのであれば、思考受信の唯一の方法は「読心」(p.61)になることに注意してください。

■追加特別増強(New Special Enhancement)

バースト(Burst):+30% / +60% / +90%
「[[バースト>遠隔通信#Burst]]」
 「指向性音波」または「ソナー通信」では利用できません。 高速の “ 圧縮情報 ” を送信し、話したり絵を描いたりするよりもはるかに速く情報を伝えます。 通常速度の10倍の場合は +30%、100倍速の場合は +60%、1000倍速の場合は+90%になります。この各係数10につき、送信を傍受しようとする試みに、-1ペナルティを与えます。

超光速(FTL):+120%
「[[超光速>遠隔通信#FTL]]」
「FTL」は「Faster Than Light」の略で「光より速い」の意。
 信号は光の速度よりも速く伝わるため、“光の遅れ(ラグ)”をほとんどまたはまったく発生させずに通信できます。GMは、どの種類の「遠隔通信」がこの修正を持つことができるか、およびそれぞれの場合に何を表すかを決定します。例えば、「電波」「重力波通信」のFTLエネルギーのビーム、FTL粒子のストリームである「ニュートリノ通信」等々。通常の信号を運ぶ“ハイパースペーストンネル」”は、あらゆる種類の「遠隔通信」に適している可能性があります。
推奨される信号速度は 0.1パーセク/日で、パーセク単位(1パーセク=約3.26光年=約30兆km)の最大有効距離は通常有効距離 (メートル単位) の 1/5000 に相当しますが、GMは設定に合わせてこれを調整できます。 同じ能力または同等の技術を持つ者のみが 「超光速」信号を受信できます。

情報保護(Secure):+20%
「[[情報保護>遠隔通信#Secure]]」
 信号には、傍受された場合の解釈が困難になるセキュリティ対策が採用されています。 盗聴者が通信内容を理解するには、知力即決勝負 (「遠隔通信」を使用する場合) または〈電子機器操作〉 (テクノロジーを使用する場合) で知力に勝つ必要があります。負けたなら得られるのはゴミ(不要データ)だけです。

感覚送信(Sensie): +80%
「[[感覚送信>遠隔通信#Sensie]]」
 感覚的な印象をリアルタイムに送信できます。 これは、「指向性音波」や「ソナー通信」を含む「遠隔通信」のどの形式でも可能ですが、「転送」以外の場合、受信者は“完全な体験”を得るためには特別に装備された受信機が必要です。

■パワーアップ(Powering Up)

 現実的なエネルギーや粒子を使用した「遠隔通信」は、電気重力、光、放射線、音・振動などの源素パワーに適しています。 「遠隔通信」の電磁形式と音響形式は、それぞれ超能力の「エレクトロキネシス」「サイコキネシス」にも適しています。
転送」は主に超常的な力、特に「テレパシー」に適しています。
対応する「才能」レベルは、通信を確立する、信号を傍受または理解する、または傍受や妨害を防ぐために行われる、すべての知力判定に加算されます。

原書表記?

関連特徴


信号/種別」(Signals)[15cp]
電波聴覚

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