GURPSよろず

　有利な特徴はいくつかの大項目に分類されます。「誰がその有利な特徴を獲得できるのか」「それがどのようにゲームに影響するのか」によってわかれます。

原書・日本語版では共に特徴の種類を表す固有のマークが存在するが、本サイトでは単に各種類の頭文字で表現している。

• 「それがゲームにどのように影響するのか」
  • 「精」：精神的特徴、精神的有利な特徴（Mental Advantage）
  • 「肉」：社会的特徴、社会的有利な特徴（Social Advantage）
  • 「社」：肉体的特徴、肉体的有利な特徴（Physical Advantage）

　「精神的な」有利な特徴は精神、あるいは魂に由来する有利な特徴です。これらは憑依・脳移植などによってあなたの精神が新しい肉体に移ってもついてきます。魔法・超能力・精霊的な性質は通常この項目に分類されます。ほとんどの精神的特徴は自動的に働きます。しかし使うためには、知力や知覚力や意志力の判定が必要なものもいくつかあります。精神的有利な特徴は「精」のマークがついています。

　「肉体的な」有利な特徴はあなたの体の一部です。精神が新しい肉体に移動すると、これらの性質を失います。また別の精神があなたの肉体をのっとったら、肉体の新しい所有者があなたの肉体的有利な特徴を利用します。バイオニクスや同等の移植によって提供される特徴は、通常この項目に分類されます。自動的には働かない肉体的特徴を発揮するには生命力判定が必要です。肉体的有利な特徴には「肉」のマークがついています。

　「社会的な」有利な特徴はあなたの本質と関連しています。肉体によって本人であることを確認するのか、それとも精神面であるのかはゲーム世界によって異なります。ファンタジー世界では悪魔が貴族に憑依して、恐れられる悪魔の代わりに高貴で尊重される貴族に「なりすます」ことができます。一方で遠未来の社会では、人々は新しい体に精神を「アップロード」することが慣例になっているかもしれません。その体は社会的地位には何の影響も与えません。すべての場合において、GMの判断が最終的な裁定です。この項目には、第1章「キャラクターの作成」で説明された「階級」「地位」「財産」や、それに関連する性質が含まれます。社会的有利な特徴には「社」のマークがついています。特殊的・超常的な有利な特徴(以下を参照)がこれらの分類の2つ以上に属することがあります。

　これはそれぞれ個別に特記されます(例えば「精/肉」のように)。GMが最終的な決定をします。「精」「肉」「社」のマークはGMの判断を補佐するためのもので、判断をひっくり返すためのものではありません。

• 「誰がその有利な特徴を獲得できるのか」
  • 「特」：特殊的特徴、 特殊的有利な特徴（Exotic Advantage）
  • 「超」：超常的特徴、 超常的有利な特徴（Supernatural Advantage）
  • 「一」：一般的特徴、 一般的有利な特徴（Mundane Advantage）

　「特殊的」有利な特徴は普通の人間にはとることができない性質です。高度技術で肉体を改造するか、あるいは同種の作用が必要です。例えば“余分な腕”“殺人光線視覚”などです。人類以外の種族はしばしば、種族の基本能力として特殊な特徴を持っています。しかしこれは人間以外の種族が、無条件で特殊的特徴を得る権利を持つものではありません。種族テンプレート(第7章参照)にない特殊な能力を得るためにはGMの許可が必要です。特殊的有利な特徴には「特」のマークがついています。

　「超常的」有利な特徴は自然に獲得することはできません。また科学によって解明することもできません―たとえ「超科学」によってもです。これらは神の業・魔法・超能力などに起因します。この項目の典型例は「魔法の素質」です(93ページ参照)。超常的特徴が特殊的特徴と異なるのは、GMが許可すれば超常的特徴は誰がもっていてもかまわないという点です――たとえ「ふつうの」人間であってもです。この特徴をもっているからといって、自動的に「異種族」「ミュータント」として扱われることはありません。超常的有利な特徴には「超」のマークがついています。

　「一般的」有利な特徴は、生来のあるいは習得可能な長所・技巧で、誰でも持つことができます。
　一般的有利な特徴を得ることについては、通常制限がありません。一般的有利な特徴にはマークがありません「特」か「超」がなければ、その有利な特徴は一般的です。誰でも獲得できますが“GMが特別に制限することはあります”。最後の点は重要です！　ある種の一般的特徴は、マンガ的キャンペーン(「マンガ的キャンペーン」2巻第18章「マスタリング」参照)向けです。GMはリアルなゲームではそれを禁止してかまいません。マンガ的な特徴については本文中に明確に記してあります。