汎用TRPG「ガープス(GURUPS)」について、だべったりつづったりする所。 魔法関連ルールの編集者募集中!

GURPS Power-Ups 7:Wildcard Skills』の「第1章:万能技能の定義」(4/4節)の「万能技能の興味深いケース」(3/5節)より。
翻訳途中。意訳がかなり強いです。
目次

鋳型系万能技能(TEMPLATE WILDCARDS) p.17

 キャラクター・テンプレート、特に強力な役割を取り扱うものは、相互に紐づけられたリストと選択肢でこんがらがるかもしれません。 そこで万能技能は、テンプレートを本来あるべき“クイックスタート”ツールに回帰させる方法を提供します。 やり方は比較的簡単です。万能技能に簡単に適用できるハイコンセプトが、テンプレートにはすでにあるのですから!

原書表記


テンプレートの簡略化(Simplifying Templates) pp.17-18

[[テンプレートの簡略化>鋳型系万能技能#Simplifying_Templates]]
 既存のテンプレートを簡略化するには、まずその主技能と副技能のリストを万能技能に集約させることから始めます。また、 テンプレートで「才能」が必須になる場合(たとえば、ドルイドなら「緑の指」、商人なら「商売上手」)、その「才能」の対象となる技能もすべて万能技能に追加します。 これらの手順は通常通り行いますが、万能技能に含まれる技能の数が少なすぎる(12個未満)か、過度に重複している(たとえば、特殊部隊用の〈銃器技能の長々とした種別群)場合、万能技能を彩る背景技能を追加します。
 時々、テンプレートは関連する専門職をカバーするか、リストからの多数の選択採用を必要とします。その分割が不必要に退屈であると思われる場合は、万能技能がマンガ的解釈での計算であり、すべてが含まれていると仮定してください。分割が意味がある場合、またはすべての技能をまとめると過度の広範さが生じる場合は、いくつかの万能技能(強力なサブタイプごとに1つ)を考案し、択一式の選択肢としてそれぞれまとめることをお勧めします――使用時は「さぁ、あなたはどの万能技能を選択しますか?」と。
 その後、組み込まれた技能と関連していた「才能」をテンプレートから削除し、それらを万能技能または「万能技能の選択肢」に置き換えます。そして削除された性質に割り当てられていたCPを、購入万能技能に同額分使用します。CPが余るようなら、任意の特徴・背景技能・特殊能力の取得用CPプールに取っておきます。
 テンプレート専用の万能技能は、キャンペーン全般における関連テンプレート標準技能を置き換えるものではありません。これらは、すべての構成技能が不可欠である人々、つまり、関連テンプレートを使用して構築されたヒーローのためのものです。“自由型”または無関係なテンプレートに基づいて設計されたキャラクターは、通常通りに個々の技能を購入します。これを明確にする簡単で効果的な方法は、一致するテンプレートにちなんだ名前を鋳型系万能技能に付けることです(またはその逆の工程もありえます)。
 すべてのテンプレート万能技能が必要なわけではありません。一部のテンプレートには、これが価値のあるものにするには内包技能が少なすぎる場合があります。 PCの代わりに、またはPCと同様に通常のNPCを対象とするテンプレート、または万能技能がそのような特殊能力(特別な能力、p.7を参照)を使用するキャンペーンで特殊能力をあえて使用しないテンプレートは、マンガ的要素を意図的に削除する場合があります。万能技能のある唯一のテンプレートは、パワーや魔法呪文など、他の例外的能力を持たないテンプレートである可能性もあります。
 万能技能を使用したテンプレートの、より抜本的な簡略化については、究極の鋳型系万能技能を参照してください。

原書表記



テンプレート構成要素としての万能技能(Wildcards as Template Building Blocks) pp.18-19

[[テンプレート構成要素としての万能技能>鋳型系万能技能#Wildcards_as_Template_Building_Blocks]]
非常に強い意訳です。
 もう1つの選択肢は、キャラクター・テンプレート万能技能から逆算して設定することです。
キャンペーンの特色が、「GMが本当に重要であると考えるすべての作業にまたがる幅広い万能技能セット」にある場合、これらの組み合わせを通じてキャラクター・テンプレートを定義します。
テンプレートが既に存在する場合、実用的な方法は、そのテンプレートから全技能をまとめて取り除き、その技能を組み合わせたリストを、主要活動を表す万能技能として適度な数(テンプレートハイコンセプトとなる“作業属性”の数の約2倍の数)に分割再構築することです。
次に、各テンプレートについて、万能技能間で最も重複する1〜3種の「標準技能セット」を洗い出し、それらに割り当てられていたCPを関連万能技能に再分配します。
亀裂間に入る重要な標準技能を購入するためにも、余剰CPがあるかを確認しておいてください。
 たとえば、とあるハイファンタジー・キャンペーンでは、3つの主要な戦闘系万能技能(〈弓術!〉〈軽量武器!〉〈重量武器!〉)と、いくつかの非戦闘系万能技能(〈アウトドア派!〉〈悪党!〉〈社会!〉など)のみを指定できるとします。
  • 各テンプレートが技能にCPを費やす際。
    • カリスマ的な吟遊詩人は、〈社会!〉と比較的少額投資の〈悪党!〉を取得し、戦闘を武器の標準技能に任せます。
    • 狡猾な泥棒は〈悪党!〉と比較的少額投資の〈軽量武器!〉を取得します。
    • 純粋な戦闘者は〈重量武器!〉に集中投資します。
    • たくましい野蛮人が〈重量武器!〉〈アウトドア派!〉の間でCPを振り分けます。
    • 荒野を愛するレンジャーは〈弓術!〉〈アウトドア派!〉を取得し、白兵戦は標準技能で賄います。
 この単純な例が示すように、万能技能は、特定のテンプレートそのものではなく、司る作業に主眼を置いて使用されます。完全に機能する例については、『GURPS Monster Hunters 1:Champions?』を参照してください。

原書表記



鋳型系万能技能の追加利点(Additional Benefits for Template Wildcards) p.19

[[鋳型系万能技能の追加利点>鋳型系万能技能#Additional_Benefits_for_Template_Wildcards]]
 万能技能の最初のクラス(テンプレートに対応する技能)の場合、追加利点(pp.10-15)のすべてが適合しますが、主な役割は超達成力(pp.12-13)です。
これにより、プレイヤーはスタイリッシュにキャラクターの役割を演じるための強力なツールを得えます。
GMは、キャンペーンの全万能技能に対してこのルールの適用を検討するかもしれません。
しかしその場合、テンプレート固有の技能には万能技能点の「増幅WP」相場を使用し、テンプレートのコア機能を実行するときにヒーローが幅広いオプションにWPを費やせることを許可します。

原書表記


 万能技能の2番目の分類――構成部品――では、追加利点が特に重要です。ヒーローにはしばしば複数の万能技能があり、この高価なコレクションは、特別な恩恵がなければ単に非効率的に見えます。
ここでも、超達成力が最適に機能します。
特に効果的なツールは、テンプレートを定義するすべての万能技能が「WPプール共有化」オプション(p.13)を使用可能にすることです。これにより、相互に力が発揮できるようになります。

原書表記


 どちらの場合でも、万能技能ボーナス(pp.13-15)も無駄にしないでください。
最適なオプションは、万能技能が定義するテンプレートの強化よりも、万能技能の構成技能に重点を置きます。
テンプレート固有の特徴を使用するための判定へのボーナスは特に効果的です。
高価な特徴の最も魅力的な利点に取って代わるボーナスについても同じことが言えます。たとえば、「銃の達人」や「英雄的射手」の代わりに「正確さ」ボーナスを与える万能技能、または「武器の達人」の代わりに体力ボーナスを与える万能技能にCPを使うと、印象的な結果が得られます。
暗殺者や泥棒への毒やトラップ限定のダメージボーナス制限、衛生兵への回復ボーナス、戦闘者への先制ボーナスなどの変則版も、各テンプレートのニッチを強化することができます。
味方の判定へのボーナスは、チームが幅広いテンプレートに基づいて構築された冒険者を誇りに思う理由の説明に役立ちます。

原書表記



コラム:究極の鋳型系万能技能(Ultimate Template Wildcards) p.18

[[究極の鋳型系万能技能>鋳型系万能技能#Ultimate_Template_Wildcards]]
 GMが希望する場合、鋳型系万能技能(pp.17-20)に標準技能を指定する必要はありません。代わりに、各万能技能により、関連付けられたテンプレートを使用して構築されたキャラクターが、テンプレートが表すもの(文化、ドラマ的ニッチ、職業など)を決定するあらゆる技能のある作業を実行できます。万能技能には、包括的な条件に従って――「私の役割を果たすときだけ」――テンプレートに関連付けられていると考えられるすべての技能が含まれます。したがって、このような万能技能は、役割の技能よりもその作業をカバーしています。

原書表記


 キャラクターがキャンペーンで彼の役割を果たしているとき、すべての熟練した活動は、鋳型系万能技能を使用して、彼の相対的技能レベルによって変更された最も適切な能力値の判定を含みます。そうでない場合、彼は標準技能を使用して行き詰まっています。境界線上の場合、GMの言葉は最終的なものですが、投票するほうが面白いでしょう!

原書表記


 これがうまくいくには、ゲームグループが一連の役割に同意する必要があり、すべてのプレイヤーはそのような役割に関連付けられた万能技能を購入する必要があります。誰もが公平に恩恵を得られる必要があります。グループに、可能な全作業を主張することに力を注ぐパワーゲーマー、または同様の技能を持つキャラクター間の公平な分業に同意できないプレイヤーが含まれている場合、このアプローチは廃止されます。

原書表記


究極のNPC万能技能(Ultimate NPC Wildcards) p.18
[[究極のNPC万能技能>鋳型系万能技能#Ultimate_NPC_Wildcards]]
 万能技能のほとんどのルールでは、暗黙的に、それらを使用するのはPCであると想定しています。これは必ずしもそうである必要はありません。 NPCには「プロット(物語進行)が自身に要求する、それを知っている・上手にこなせることの表現に必要な全技能」に相当する万能技能を持つ場合があります。これは、簡単なあらすじの一部または書き加えられたメモがテンプレートの代わりをするキャラクターに対する究極の鋳型系万能技能の拡張版です。

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 この仕様を用いると、NPCを「能力値-3」レベルの“下っ端”から印象的な能力を持つ“専門家”まで何でも簡単に格付けできます。 GMがNPCのCP値を設定していない場合は、「冒険レベルを選択してから取り掛かろう」と予め宣言しておいて多くの即席遭遇事態を簡略化します。

原書表記


●友好的/中立的NPC: 専門家は〈賢者!〉、使用人は〈従僕!〉、親切な見知らぬ人は〈善人!〉などを使用しています。 GMは、「仲間」「後援者」「足手まとい」の所持CPをそのような技能に費やす可能性があります。

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●「情報屋」:CP総計ではなく技能レベル目標値)によって定義されるため、これらは「仲間」より変則的です。万能技能は非常に幅広いため、万能技能を使用している「情報屋」のCPコスト――万能技能が「至難」技能に対してするのと同じく――3倍になります。この “「情報屋!」” は彼の専門分野と説得力ある関係性を持つあらゆる種類の支援を提供できます。

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●敵対的NPC: 敵は〈護衛!〉〈路上強盗!〉〈暴漢!〉などの万能技能を誇ります――そして、「」はこのような技能CPを費やすかもしれません。これらは主に暴力と欺瞞に関する標準技能をカバーしています。

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●モンスター:知性のない敵でもプレイできます。雌虎が持つかもしれないすべての技能を心配するのではなく、彼女に〈虎!〉を与えてください! たとえば、「能力値+2」だと、「敏捷力+2」で登ったり、戦ったり、忍び寄ったり、「生命力+2」で泳いだり、「知覚力+2」で追跡したりできます。

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