汎用TRPG「ガープス(GURUPS)」について、だべったりつづったりする所。 魔法関連ルールの編集者募集中!

GURPS Power-Ups 7:Wildcard Skills』の「第2章:万能技能の運用」(1/3節)より。
翻訳途中。意訳がかなり強いです。
目次

キャンペーンでの万能技能の扱い(WILDCARDS IN THE CAMPAIGN) p.21

 まず、万能技能を投入するか否かを決定します! 万能技能は、キャンペーン開始時にGMが作成する技能です。万能技能の含有物(pp.6-10)は、この作業の前半部に相当し、万能技能を説明するのに役立つように記述されていますが、そのレッスンは、次の点の熟考後に最適化されます。

原書表記


万能技能を使用しない方が良いとき(WHEN NOT TO USE WILDCARD SKILLS) p.21

[[万能技能を使用しない方が良いとき>キャンペーンでの万能技能の扱い#WHEN_NOT_TO_USE_WILDCARD_SKILLS]]
 万能技能は面白いルールですが、導入前に、使用しない方が良いケースを知ることも重要です。例えば、(複雑にはなるものの)「技能とは幅広く多様性あるもの」とする方が適切な場合があります。その理由の1つには「多くの個別の技能を持つ方が現実的」という解釈があります。世の中には無数の仕事や趣味があります。それらが伴う無数の教訓や経験を思い浮かべてください。そういったすべての人間の努力をいくつかの小道具に詰め込めれば、間違いなく運用が簡単になりますが、結果は非現実的に感じられます。万能技能は、高リアリズムのゲームには不適切なのです。リアリティある登場人物で説得力ある状況描写を扱うキャンペーンでは、標準技能を使用して苦手な事にも敢然と立ち向かわなければならないことでしょう。

 また万能技能は、誇張されたゲームに常に適するとは限りません。
マンガ的キャンペーンは、多くの場合、(例え寄せ集めだっとしても!)PCチームを参加させます。各プレイヤーの楽しみは、キャラクターの能力だけが果たす “脚光を浴びる瞬間” に根ざしています。万能技能は、キャラクターごとに1つずつ、非常に明確な知識の領域をカバーできる場合、この経験を後押します。しかし多くの物語は、同じ職種の冒険者のパーティーに関するものです。仲間の警官、三銃士、同じギルドの泥棒などです。これらの場合、技能を細かく差別化することが重要な特色であり、万能技能は職業主体の物語にとってかえって扱いにくいツールとなりかねません(“キャラ被り”を増長させてしまうのです)。

 最後に、リアリズムが問題ではなく、ヒーローが大きく異なるため、それぞれが独自の万能技能を持つことができる場合でも、プレイヤーを大切にすることが重要です。技能リストの圧縮は、システムに不慣れだったり時間に縛られているゲーマーのキャラクター作成を高速化する上では、大きな助けです。しかし、グループが主に微調整を好むGURPS熟練者で構成されている場合、万能技能は実質的にさらなる複雑さを誘発します。プレイヤーはさまざまな主要分野で異なる技能レベルを求め、万能技能からの標準技能の向上(pp.5-6)などのルールを使用して、キャラクター・シートを標準技能のみを扱うものよりも複雑に作成します......それなら、最初から標準技能を使えば良いではないでしょうか?

原書表記



万能技能の機能の決定(DECIDING HOW WILDCARDS WORK) p.21

[[万能技能の機能の決定>キャンペーンでの万能技能の扱い#DECIDING_HOW_WILDCARDS_WORK]]
 キャンペーンのリアリズムの度合い(とプレイヤー)が、技能と作業の扱いの“説明補助(hand-waving)”と考えるGMは、いくつかの重要な追加判断を下さねばなりません。

原書表記


そのキャンペーンに万能技能は幾つある?(How Many Wildcards in the Campaign?) p.21
[[そのキャンペーンに万能技能は幾つある?>キャンペーンでの万能技能の扱い#How_Many_Wildcards_in_the_Campaign]]
 ばらつきが大きいです! キャンペーンでの主要な役割をテンプレートが定義している場合、それぞれに万能技能が含まれる可能性があります。この時“構成部品”型アプローチを採用すると、内蔵する万能技能数は約2倍になります。鋳型系万能技能(pp.17-19)を参照してください。
プレイヤーがドラマ的ニッチに合うように“自由型”のキャラクター設計をしている場合、GMは彼らと協力してPCごとに1つの万能技能を開発する可能性があります。NPCの興味深い分類も同様に1つずつ取得できます。万能技能の興味深いケース(pp.15-20)は、各戦闘系流派、Imbuement Skill?魔法呪文系統超能力武器などの万能技能につながり、これらはニッチまたは鋳型系万能技能と共存できます。
一緒に購入される可能性が高い万能技能間の重複を避け、特に広範な万能技能前提条件(「Imbue?」「魔法の素質」「達人の指導」「特殊な背景」など)があることを確認することが不可欠です。

原書表記



キャラクターあたり幾つまで?(How Many Per Character?) p.21
[[キャラクターあたり幾つまで?>キャンペーンでの万能技能の扱い#How_Many_Per_Character]]
 PCごとの万能技能の制限は必須ではなく、一部のカテゴリ(〈呪文系統!?〉技能など、p.16)は、一度に複数個所持することの許可を目的としています。それでも、役割またはテンプレートに関連付けられた万能技能に制限を設定して、各ヒーローに明確なニッチを持たせるのが賢明です。万能技能の高額なコストはプレイヤーを長いリストから遠ざける傾向がありますが、なぜその危険を冒すのでしょうか?

原書表記



「特殊な背景」は必要か?(Is an Unusual Background Required?) p.22
[[「特殊な背景」は必要か?>キャンペーンでの万能技能の扱い#Is_an_Unusual_Background_Required]]
 GMが別の方法でルールを定めない限り、万能技能を購入するために必要なことは、適切な物語背景だけです。
ただし、万能技能を「持つこと」「持たないこと」がそのキャンペーンでの特別な能力(p.7参照)――例えば万能技能を持つから特別、それが超常系万能技能(p.16-17)という真に超人的能力を持つから特別な能力なのだ――と見なし、その有無に「特殊な背景」を前提条件とする可能性があります。これはおそらく、PCと「注目されるNPC」専用のものです。
GMはそのCPコストを設定します。万能技能が強力な追加利点(pp.10-15)または顕著なパワーを提供しない限り、このコスト価格は控えめでなくてはなりません。
万能技能ごとに特典」〜「一律5cp」の間のコストが妥当と思われます。

原書表記



どの選択ルールを使う?(Which Optional Rules?) p.22
[[どの選択ルールを使う?>キャンペーンでの万能技能の扱い#Which_Optional_Rules]]
 この補足には、選択ルールがぎっしり詰まっています。GMは、どれが有効かを決定する必要があります。
特に以下のものを確認してください。

原書表記



NPCは万能技能を持てるのか?(Can NPCs Have Wildcards?) p.22
[[NPCは万能技能を持てるのか?>キャンペーンでの万能技能の扱い#Can_NPCs_Have_Wildcards]]
 万能技能がヒーロー、つまりPCのためのマンガ的能力である場合、答えは「いいえ」です。ただし、GMは、大悪役、重要NPCの仲間などを平等な立場に置くことを歓迎します。
万能技能の一部のカテゴリーは、NPC用に予約されている場合があります―― 究極のNPC万能技能(p.18)を参照してください。そして通常、呪文やパワーに匹敵する特別な能力である万能技能は、それらを手に入れることができる人なら誰でも利用可能であり、あらゆる前提条件があります。
 ただし、万能技能はPCとNPCで同じように機能する必要はありません。技能リスト全体を、たとえば〈虎!〉また〈オーク!〉に圧縮することで統計を簡略化するためにのみ存在する万能技能は、特別な能力やマンガ的能力を表すものよりも少ない利点を提供するかもしれません。ほとんどの場合、これはそれほど寛大ではない選択ルールの形式をとります。CPに基づいて構築されたNPCの場合、万能技能の効力を低下させるダブルスタンダードは、そのような技能のための「特殊な背景」を削減または消去する必要があります。

原書表記



標準技能の排除(DITCHING STANDARD SKILLS) pp.22-23

[[標準技能の排除>キャンペーンでの万能技能の扱い#DITCHING_STANDARD_SKILLS]]
 最も根本的なオプションは、万能技能のみが存在すると宣言することです。つまり、PCは標準技能を購入したり、技能なし値から万能技能技能レベルを向上させることはできません。これにより、キャラクターの作成が大幅に簡略化されます。同様に重要なのは、標準技能万能技能の競合を排除することです。追加利点(pp.10-15)を積極的に適用すると、能力値万能技能の間のライバル関係を一掃することさえできます。実際、これらのオプションのほとんどが「オン」になっている場合、万能技能と他性質との比較を測定することは主観的になり、標準技能の放棄はその理由だけで検討する価値があります。
これを行うと、万能技能の機能の決定(pp.21-22)の質問に対するGMの回答の多くに影響します。

原書表記

キャンペーン内およびキャラクターあたりの万能技能は幾つまで?(How many wildcards in the campaign and per character?)
 万能技能を唯一の技能にすることで、GMはキャラクター全体の複雑さに対してキャンペーン全体の重要な制限を設定できます。 「テンプレートごとに1つ」または「ニッチごとに1つ」では十分ではありません。残念なことにそれではキャラクターを薄っぺらくしてしまいます。しかし、200種以上の個別の技能を、たとえば、ジャンルと設定にとって重要な主要作業をカバーする15〜20種の完全に独立した万能技能にグループ化し、各PCがこれらの4つまたは5つを選択することを期待または要求することは妥当です。戦闘が主要なテーマである場合、武器系万能技能万能技能の数とプレイヤーの選択を増やすことができます……またはGMは、各ヒーローが異なる武術流派を選択し、その流派系万能技能を何よりも優先して購入する必要があると定めているかもしれません。万能技能魔法呪文系統に対応している場合、それらも同様に、基本的なリストの一部ではなく、追加のリストを構成します。

原書表記

「特殊な背景」は必要か?(Is an Unusual Background Required?)
 だれもが万能技能を使用する必要がある場合は、おそらくそうではありません。PCがすべて同じ立場にある場合、追加性質は単に迷惑になります。ただし、一部の万能技能の能力が他の万能技能よりも優れている場合、それらを選択するオプションは、適切な「特殊な背景」にかなり依存する可能性があります。

原書表記

選択ルールはどれですか?(Which optional rules? )
 万能技能を制御するルールがGURPSの標準ルールの大部分に取って代わるため、これは重要になります。たとえば、万能技能での慣れ(p.11)が常に適用される場合、多くの手間のかかる修正が消え、ゲームプレイが大幅に簡略化されます。キャンペーンが「すべての万能技能をいつも」状態になる場合、万能技能の入り組んだオプションは、技能の複雑さを悪化させず置き換えるため、より魅力的になります。
他に何もない場合、GMは超達成力(pp.12-13)、習得難易度の補償(p.25)、および万能技能の併用(pp.25-26)を使用して、「全体的な技能レベル低下に伴う失敗率の悪化」をある程度食い止めることができます。

原書表記

NPCに万能技能を使用できますか?(Can NPCs have wildcards?)
 万能技能が本当に唯一の技能であれば、これは当然のことです。しかし、輝かしい英雄を「顔のない大群」と戦わせるマンガ的キャンペーンでは、NPCがまだ標準技能に留まっていると宣言する方が適しています。その場合、技能レベルを控えめに保つことが重要です。NPCには2種類しかありません。ヒーローやその近似のレベルで万能技能を誇る価値ある者と、同じ相対的技能レベル以下の標準技能で配役を補う者です。たとえば、通常のPCの敏捷力が14で戦闘関連万能技能が「能力値+2」で技能レベル16の場合、NPCは標準の戦闘技能で最大16を持つ必要があります。 GMは「それなら、NPCも戦闘技能に同額の48cpを費やして敏捷力10の下っ端でも技能レベル22で暴れ回ることができるはずだ」という "理屈"を通してはなりません。

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