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tyounekogami 2025年04月10日(木) 00:15:48履歴
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クトゥルフ神話においてヘビ人間は二種類(Serpent People と Serpent Man)存在するが、現在では統一されているようである。
彼らは太古に地球に飛来してきた蛇神イグが創造した独立種族、またはイグの兄弟神ロコン(Rokon)が支配する惑星ザンダヌア(Zandanua)からイグが地球に連れてきた子供たちの子孫である。いずれにしろ、実はヘビ人間はイグの奉仕種族ではなく、自ら信仰対象を決めることができる独立種族である。彼らは2億7500万年前という恐竜が誕生する以前に最も栄えた。かつては魔術・科学が得意で生命創造・操作することさえ出来た。しかし後のヨス文明などでイグ信仰から離れた種が多数出現したことで蛇神の怒りを買い、その呪いで半ば滅ぼされた。純血種は現在少数の魔術師などが残るのみである。ヘビ人間種族は神の呪いによって退化し続けており、かつての先祖と比べ知能も体格も衰え、多くの超技術が断絶してしまっている。ドリームランド(Dreamland)でも退化蛮族種が存在しているが、原種と比べて彼らの知能は著しく低下し原始人的蛮族に成り果てている。
ただし、それを踏まえてもまともなヘビ人間は、現在でも科学と魔術の両方の技術に長けている種族である。退化種の中にもたまに先祖返りしたものが出現し、古の叡知を用いることもある。これは、遺伝子に刻まれた記憶だったり、種族の集合知へのアクセスによるものだったり、蛇神の寵愛によるものだったり様々だ。
ヘビ人間の容姿はたいてい衣服をまとったリザードマン的な蛇の姿で記述されることが多い(特にローブを羽織るなどの魔術師的な姿が代表的)。手があり足があり尻尾があるがトカゲ人間ではなくヘビ人間である。首の長さは平時は人型体形の範疇だが、柔軟に伸びて腕よりも遠くの獲物に食らいつくことが可能。
ヘビ人間はいくつもの古代文明に関与しており、人類の祖先たちと何度か衝突し主導権が入れ替わっている。例えばヘビ人間はハイパーボリア大陸の先住民族であったが、人に近いハイパーボリア人(Hyperborean)により支配され、彼らの知識はエイボンを含む多くの魔術師を輩出することとなる。クトゥルフ神話の始祖ラヴクラフトは自らが記したクラーク・アシュトン・スミスに宛てた手紙の中で、己がクトゥルフやグールやヘビ人間の交雑種の子孫である旨を家系図に示した。特に現代日本を題材にしたクトゥルフ神話TRPGサプリ『Secrets of Japan』においては、日本人(特に皇統)はヘビ人間の末裔とされている。
ヘビ人間が崇拝する神は旧支配者(The Great Old One)であるイグ(Yig)と予言の神ハン(Han)であることが多い。
有名どころの蛇神イグの崇拝はヘビ人間の首領であるススハー(S'sshaa)の指導のもと、行なわれている。
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↑画像出典:マゼラン |
■代表的な性質
- 見た目は衣服を来た「蛇ベースのリザードマン」。爬虫類的な見た目だが恒温動物。尾を備え、毒の牙を持つ。中には毒液を吐ける亜種も存在する。鈎爪を備えているが器用で人間用の道具を支障なく扱える。
- 高度な技術と魔術を備えている。人間に擬態したり、人間やその魂や死体を支配下に置く魔法や道具などもよく備えている。
- 赤外線視覚や優れた動体視力を持つ。中には催眠眼や魔眼を持つ種もある。舌は蛇同様に二股でヤコブソン器官を備える。また蛇神の恩寵により蛇と話せ、あらゆる蛇毒が効かない。
- 普段の首の長さは蛇というには普通過ぎる(準人型としては真っ当な範囲)が、必要とあらば瞬時に・柔軟に伸ばして腕以上の間合いを越えて獲物に食らいつける。
- 人間を丸呑みにできる。また食事は2・3カ月に1度しか必要としない。大半の種は長期に渡っての冬眠が可能だ。ヘビ人間は極めて長命もしくは不老(場合によっては転生による事実上の不死)の存在で、数千年の時を経てもヘビ人間の多くは未だに生き続けている。
- 退化種の大地の妖蛆はブリテン島(イギリスの国土の中心的な島)に住んでいた最初の知的種族であり、後の土着神話や魔女や妖精伝承の起源となった。
- 人間社会の上層部や神話伝承とも繋がりを持つ。超古代では人類を支配していた。ムー(Mu)やアトランティス(Atlantis)よりも古くから存在し、レムリア大陸に関する争いにも関わっている。
- 人間社会の暗部とも繋がっていることが多い(というより陰謀論的に爬虫人類自体が実質的な人類支配者とされることが多い)が、場合によっては人間PCに味方してくれることもある。
- 日本人(特に皇統)はヘビ人間の末裔とされている。特に現代日本を題材にしたクトゥルフ神話TRPGサプリ『Secrets of Japan』においては。
- クトゥルフ神話の始祖ラヴクラフトもヘビ人間の子孫とされている。
- 古代帝国ヴァルーシアのヘビ人間語は「アクロ語」とも呼ばれる。「いあいあ」で有名なクトゥルフ神話世界の古代言語である。
- 種族としては最盛期と比べれば身体的・知能的に衰退しているが、たまに先祖返りした優秀な個体が生まれる。
- 現代世界で見受けることのできるヘビ人間を大別すると「退化種」「潜伏種」「遷夢種(せんむしゅ。ドリーマー)」「隔世種(スリーパー)」「その他」の5種に分けられる(これらの分類名は暫定的な呼称)。
- 「退化種」は肉体・知性・文明の強みを失った種。ことの始まりは五百万年前のヨス文明にて蛇神イグから邪神ツァトゥグァへと崇拝対象を変えたせいでイグの怒りを買い、イグから退化の呪い受けたことにある。退化種は代を重ねる度に知性も体格も四肢も発声器官も矮小化し、ただの蛇に近づいていく。退化種は基本的には人里離れた場所や特に地下世界に引きこもっており、現代世界に影響を与えることは殆ど無い。退化種の中には人間との異種交配によって退化した者もいる。多くの亜種が存在する。
- 「潜伏種」は文明的な知性を残していて、人間社会で暗躍している種。大抵は数千年を生きる強力な魔術師だ。彼らは人に化けたり、人や死者を操る魔法を一般的な魔法能力として備えている。
- なかでも遺伝学者スルター(Ssruthaa)と大祭司サタサー(Ssathasaa)の二人は代表例に挙げられる。
- 「遷夢種」は遥か昔にドリームランドへと逃れた種で、退化亜種の1つでもある。彼らは昔イグがヨス文明に呪いをかけた際にズィンの地下納骨所を通ってその地へと逃げた。それゆえ遷夢種の大半は未だに邪神ツァトゥグァを崇拝している。
- 「隔世種」は何千年もの冬眠から現代に目覚めた(あるいは転生した)強力な魔術師。かつての古代文明の生き残りで、多くの秘技を受け継いでいる。種の再興を目指し陰謀を企てる。
- 「その他」は上記以外の分類のもの。ヘビ人間は人類と交配可能で、また人類の蛇信仰とも結びついており、様々な種が存在する。
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↑画像出典:アジシオ | ↑画像出典:雪傘 | ↑画像出典:ヤッペン | ↑画像出典:めめけ |
参考:イグの子供たち(The Children of Yig)
工事中。フェイクトゥルフ用に調整。敵の黒幕勢力や、PC用の“秩序守護者”側勢力としも運用できるよう設定するつもりです。以下は現代日本舞台キャンペーンでの妖怪の1種として処理した場合のものです。一般的に、ヘビ人間は人間よりも「種族としての体格」が大きく、身長・体重は体力の実数値が「1(退化種)〜4(先祖返り)点」高いものとして計算します。ヘビ人間の亜種の中には、多くの退化種がおり、体格や知性が衰えた者や、蛇神イグの代わりにツァトゥグァを崇拝した「大地の妖蛆」などがいます。ヘビ人間は亜種含めていずれも人間と交配可能です。
下記において、ヘビ人間と記載されているものは、基本的には「通常種」を指しています。
例:キリスト教関連だけでも蛇信仰はその根幹から関わっており、唯一神や天使や悪魔の祖ともいえます。
クトゥルフ神話(特に現代日本を題材にしたクトゥルフ神話TRPGサプリ『Secrets of Japan』)においては、日本人(特に皇統)はヘビ人間の末裔とされています。
[[通常種>ヘビ人間#Normal]]本来のヘビ人間や、退化種からの先祖返りです。その活動影響範囲の広さから、探索者が彼らの計画に接する機会は(気づくかどうかはさておき)多いことでしょう。特に神話や魔術や医学・薬学・生物工学が絡む事件には、彼らの影響力が見え隠れします。

種族テンプレート性質内訳
[[スリーパー>ヘビ人間#Sleeper]]

クトゥルフ神話において、何千年も眠りについていたヘビ人間の強力な魔術師です。あるものは不滅であったり、現代に目覚めた転生体だったり、人間が転化した(または人間の体を乗っ取った)ものだったりします。いずれにしても、彼らは非常に強力な魔術を扱え、ヘビ人間達の指導者となりえる存在です(「階級」は6レベル以上はあるでしょう)。
スリーパーに限らず、ヘビ人間はもともと恒温動物で、視力は極めて優れ、特に動体視力と赤外線知覚が発達しています。嗅覚はヤコブソン器官を備え、二股に分かれた舌を使い、臭いを“立体視で味わい”判別できます。スリーパーはこういった基礎能力を常動型魔法でさらに強化していることが多いです(「パワー修正/魔法」を特徴に施すか、維持エネルギーが0になる程の高レベル呪文を魔法系特典「維持数削減」で維持数に入れず常時発動させます)。
スリーパーの魔術は亜神の領域にまで踏み込んでおり、GMが許可する限り、あらゆる呪文や魔法関連選択ルールを用いれます。素の「魔法の素質」のレベル上限が9レベルにまで拡張され、多くの禁断魔術もMD消費を気にせず行使できます。スリーパーにとって、GMが許可する限りすべての魔法関連性質を「自身の流派によるもの」として扱えます(魔法系特典の枠数などに影響しますが、強力なNPCとする場合、それらの制限さえ無視できます)。また魔術師として「階級」が他流派のもの以上であれば、他流派の奥義魔法を取得できます。
人間の形態に変化する能力や、殺害された死者の霊を使役したり死者を操る能力はヘビ人間にとっては最も一般的な魔法能力です。また、錬金術・科学・怪技術の秘技もスリーパーが持つ大きな武器です。彼らが生み出したり、使役していたクリーチャーも多く存在します。
なお、スリーパーの内にも過激派はおり、彼らは終末の時が近づいていると考え、早急に第三にして最後の帝国を築く意思を持っています(第一帝国は超大陸パンゲイア、第二帝国はトゥーレ大陸のヴァルーシア)。ヘビ人間の中でもこのスリーパーが最も危険な存在とされます。
今日では、蛇の母(the Mother of Serpents)が蛇神イグの司祭の中でも最も強力な存在の一人とされていますが、それがスリーパーなのか、また別の存在かは不明です。一部のヘビ人間達はイグ以外の蛇に似た神――暗きハン(Han)、蛇の髭を持つバイアティス((Byatis))――を崇めていることもあります。
組織構成の大雑把なイメージの既存例は、ルナルの爬虫人やエルファの氏族制度が近いです。所属するヘビ人間部族(下記の例だと「フヴェルゲルミル」という部族)においてそれぞれの氏族(品種)が適性に合わせた役割をこなします。遺伝子改造によって獲得したポリフェニズムの要素も含んでいます。下記の改造種群ネットワークはその命名法則から便宜上
- それは冥界ニヴルヘイムの真ん中にある泉で、ここから全ての川が流れ出している。
- 誰も数え上げることができないほどたくさんの蛇が邪竜ニーズホッグと共にここに棲み、宇宙樹ユグドラシルを蝕んでいる。
- 天と地と全世界が焼け、神も戦士も人々も残らず死んだその後に人々が住む場所のうちの一つに数えられる。死者はここで邪竜ニーズホッグに責め苛まれる。
[[退化雑兵種>ヘビ人間#Moinn]]

「モーイン」(Móinn)とは北欧神話にて世界樹ユグドラシルを弱らしている蛇の1匹で、その名は「荒地に棲むもの」という意味があります。
退化蛮族種(下記参照)の肉体を強化し、さらに文明と荒事に対応できるようにしたものです。強化したというより、退化を軽減させたといった方が近く、他の改造亜種と比べて最も数をそろえることができます。主にヘビ人間の私兵として使役されています。また、ヘビ人間が地方の農村や発展途上国や未開民族を相手にする際は、荒事担当の取り巻きとして随伴したり、ヤクザじみた折衝を担当することもあります。
彼らは支給された特殊な「皮」をまとうことで、人間に擬態することができます。体格も人間サイズに補正されます。この「皮」は破けた箇所の中身が見えてしまいますが、半身分以上破損しない限りは大まかな効果(例:体格の補正)を持続します。なので、顔に攻撃を受けて顔半分の正体が露出するようなシチュエーションもありえるでしょう。
[[亜精霊兵種>ヘビ人間#Goinn]]

「ゴーイン」(Góinn)とは北欧神話にて世界樹ユグドラシルを弱らしている蛇の1匹で、その名は「荒野に棲むもの」という意味があります。
退化雑兵種を魔術的に改造した品種です。フェイクトゥルフにおいてCMBは妖怪として扱われますが、それでもクトゥルフ神話系の神格やその能力体系技術(例:禁断魔術)は地球にとって異物となるコズミック・パワーを含んでいることがあります。それらは “ 自然のマナ ” と反発し、時には汚染したり “ 免疫機構 ” に排除されることがありました。この問題を回避し、尖兵を精霊達の領域でも活動させるために、亜精霊兵種は “ 通常の魔法 ” に生態を寄せられ強化されました。その結果、彼らは生化学的な生物らしさを無くし、人造精霊とも言うべき魔法生物と化しています。彼らはマナに依存する生物のため、もっぱら活動領域は魔法生物にあった「隠れ里」(例えばドリームランドとか)でしたが、フェイクトゥルフでは1999年以降、世界にマナが溢れたため、通常世界での運用に支障がなくなったようです。
寿命が非常に短く、転生を繰り返して使い捨ての戦力としてこき使われています。彼らはたいてい「隠れ里」のような隣接世界で活動したり、ヘビ人間の私兵として使役されています。財産はほとんど冒険用装備に費やされます。
[[時空跳躍種>ヘビ人間#Grafvitnir]]

「グラフヴィトニル」(Grafvitnir)とは北欧神話にて世界樹をかじる蛇であるモーインとゴーインの親蛇で、その名は「洞穴を訪れるもの」という意味です。
時空跳躍種とはヘビ人間の退化亜種に、極限環境での生存能力と超空間的移動能力、そして高い継戦能力を備えさせた改良品種です。様々な異界や支配領域をまたいで活動し、それらでの兵站の要を築く役目を担っています。彼らが構築した超時空的インフラと人脈は莫大な恩恵を関連組織にもたらします。特に宇宙生物や魔法生物、魔法の品物やその素材などが代表例です。彼らはティンダロスの猟犬を回避する術を持っていますし、時にはそれを使役することさえあります。また、人間の組織が異界の門を管理し、それを利益に繋げようと企む際は、何かしらの介入を行います。この手の危険物取扱のノウハウがないと、未知のウイルスや怪物を現世に持ち込んでしまい、余計なトラブルの元になるから――そしてそういった疫病や魔法災害の黒幕として真っ先に疑われるがヘビ人間達だからです。
時空跳躍種は雌個体(特にラミアやメデユーサのような「蛇要素のある人間の女性」的な姿)が多いことも特徴の一つです。これはいざとなったら――組織が壊滅した時や、異界に少数取り残された状況において――単独で私兵を出産し、兵站の基礎を作れるようにするためです。これは単為生殖ではありません。女王アリや女王バチのように、予め精子を胎内にストックしておいて、必要になったら望む品種の種を“解凍”して妊娠・出産します。必要な栄養や質量は超空間的に“折り畳まれて”体内に保存されています。また、彼女らは生体工場を兼ねており、子供はある程度カスタマイズ可能です。時にはとてもヘビ人間とは思えない姿の子供を産み出すこともあります(ただし、先祖返りはほぼ無理なようです)。必要とあらば異世界の魔物との間に子供を作ることさえあります――あたかも、ギリシア神話のエキドナのように……。
時空跳躍種は大抵、護衛を連れています。時空移動も彼らごと集団で(あるいはポケモンよろしく携帯可能な状態にして)行います。
時空跳躍種は、現世や隣接世界に存在する他のヘビ人間亜種の捜索・管理(監視)・運搬も担っています。「隠れ里」の管理も管轄内です。また、隠れ里や地方集落を活用した大きな試みには、“人間牧場”こと
「楽園」の参考例:【動物実験】食料∞・病気や天敵ナシ環境での生物の結末【ゆっくり解説】【雑学】
[[潜入工作種>ヘビ人間#Gravolluzur]]

「グラフヴェルズ」(Grafvölluðr)とは北欧神話にて世界樹ユグドラシルの枝をかじる蛇達の内の1匹で、その名は「野に潜むもの」という意味です(「穴を支配するもの」「平地の下を掘り進むもの」だという説もあります)。
この種はヘビ人間の退化亜種族の擬態能力・諜報能力を強化した種族です。彼らは通常種よりも知性も体格も低下しているものの、大きな陰謀の工作員になりうる程度には優れた能力を持ち、量産性もある程度確保されています。比較的小型の体格も、より人間に近い体格になる点において、有利に働いています。「完全異文化適応」「完全全言語対応」を持っているので、様々な知的種族に対応できます。ただし、意思伝達手段はまた別に用意しなければなりません。
この種は本来の姿ではヴァンパイア並に日光に弱いですが、非常に高レベル(デフォルトではLv45)の《異種体化/人間》(『魔法大全』p.154参照)を習得しているため、人間擬態中は肉体的弱点を踏み倒しています。《異種体化/人間》の関連性質は専門対象が人間以外の担当の場合、他の知的種族に置換します(これらの性質は先天的な設定ですが、GMが許可すれば後から「後援者」の魔術的改造によって変更することができます)。補正により《異種体化》の持続時間は(中断するかより高い地位のヘビ人間勢力の者からの中断命令が出るまで)永続です。《異種体化》の内容表記では曖昧ですが、彼らの場合は、擬態時に肉体的性質は挿げ替えられ、人間であれば自由に容姿(容貌)や性別を計70cp分まで(持続時間1時間なら、消費0・準備1秒で)変えることができます。当然ながら、この擬態能力は呪文によるものなので、マナなどの影響を受けます。
一般にヘビ人間は些事やリスクの大きい荒事などは人間の政治家・裏社会・軍事勢力経由で解決させたりします。しかし、陰謀の中にはそういった“外注”に任せられないものもあり、潜入工作種が出向くことになります。彼らは人間(時には人外)になりすまし、様々な社会勢力に潜り込んで暗躍します。彼らは最先端科学・怪科学や魔法技術の産業スパイだったりしますし、研究者として開発に携わることもあります。また、人材発掘やヘビ人間以外の協力者のスカウトも行っています。
[[情報処理種>ヘビ人間#Ofnir]]

「オヴニル」(Ofnir)とは北欧神話にて世界樹ユグドラシルの枝をかじる蛇達の内の1匹で、その名は「輪を作るもの」という意味です(「絆を紡ぐもの」だという説もあり)。オーディンの異名の一つでもあります。
この種族はヘビ人間の知性退化を食い止めるために集合知へのアクセス能力を強化された種族です。超時空的な念話能力を持ち、これは異界通信や予知能力としても機能します。彼らの組織内には、天啓や予知夢や普遍的無意識への潜行なども織り交ぜながら世界の異変を事前察知する予知専門部署さえあります。代表例は
この種族は蛇神イグの娘ヘルペテの霊的遺伝子が混ざっています。それにより、他者への憑依能力や寄生能力(自身の“コア”または端末を人間の体内に宿らせます)を獲得しています。
この種族は様々な情報インフラを担う役割を持ちます。時には集合知の分割サーバーとなったり、“ハッキング”や精神的ウイルスと戦うこともあるでしょう。各セクションや組織外との仲介として奔走することもあります。
情報は経済的な武器でもあるため、組織の資金繰りや情報操作を兼ねた組織もあります。例えば資金運用を担当する
[[特殊戦闘種>ヘビ人間#Svafnir]]

「スヴァーヴニル」(Sváfnir)とは北欧神話にて世界樹ユグドラシルの枝をかじる蛇達の内の1匹で、その名は「眠らせるもの」という意味です(「殺すもの」だという説もあり)。
この改造亜種は、生まれながらのハンターです。通常、生み出される際に、仮想敵の天敵となる能力や霊的因子を組み込まれます。後天的にも調整は可能ですが、定期的かつ高度なメンテナンスを必要とします。特定の怪異への特効能力を発揮する様は、まさに討伐者と言ったところですが、その牙は必要とあらば同族にも発揮されます。彼らは裏切者の処刑も担っているのです。特に、蛇神イグの敵勢力や他宗教へ変節者や棄教者には容赦がありません。
この種族は人類にとっての事件解決屋にもなりえます。しかしそれは、自勢力にとって目障りな事象を“外科的手段”で取り除いているにすぎません。また、事件に挑む時には他分野(他種族)のエキスパートとチームを組むことも多々あります(そしてその際はパーティのアタッカーを担当することになるでしょう)。
コードネーム例:古ノルド語で
[[来歴不明種>ヘビ人間#Grabacr]]

「グラーバク」(Grábacr)とは北欧神話にて世界樹ユグドラシルの枝をかじる蛇達の内の1匹で、その名は「灰色の背」という意味です(「あいまいな背景」という説もあり)。
ヘビ人間の魔術と科学の産物は実に様々です。そして自種族の呪いとも呼べる退化・劣化を食い止めるために、多種多様なアプローチが試みられました。それらは同時に、多くの失敗や副産物が出たことを意味します。例えば、彼らに品種改造された後に管理から外れた亜種族がいます。制御不能になった原因は色々ですが、主に計画頓挫した後に処理されなかった遺物――行方不明の実験体の末裔、異界への流民、集合知からこぼれ落ちた技術産物など――なのが原因です。ヘビ人間の来歴不明種はそういったよくわかっていない(わからなくなった)亜種族の総称です。彼らは基本的にヘビ人間の主な集合知からは“スタンドアローン”です。あるいは新たに独立して生じた集合知に属していたりします。いずれにしても、ヘビ人間は彼ら(の有益な成果)に気づけば、それを回収し、集合知へ還元させたがることでしょう。
来歴不明種の姿は様々ですが、ヘビ人間は亜種含めいずれも人間と交配可能なため、人間に似た姿をしたもの(あるいは人間への擬態能力持ち)が少なくありません。
種族テンプレートはGMが決定します(またはGMと相談して作成してください)。多くの場合、ヘビ人間としての社会的有利な特徴は持っていないことでしょう。しかし、「無登録」などの例外はあります。
[[知性増強種>ヘビ人間#BolFafnis]]

「ボルファヴニス」または「ボールファーフニス」(ból Fáfnis)とは北欧神話の邪竜ファーヴニルの住処のことで、「黄金」を指す暗喩・異名(ケニング)でもあります。なお、直訳すると「絡めるもの(蛇)の住処」。
知性増強種は、ヘビ人間の知性退化を補うための調整を施された品種改良種です。他亜種と比べて希少ですが、通常種のように学者的・魔術師的能力に秀でています。なお、身体能力はその分そぎ落とされており、肉体的な闘争には不向きです。
知性増強種は、魔法や科学などの研究開発を受け持っています。ヘビ人間が管理している隠れ里や「箱庭」を用いた実験を繰り返している他、異界由来の非常に強力な品々(例えば魔法災害を引き起こす魔導書など)を管理しています。西暦1999年頃に彼らの魔法図書館の一部が爆破され、自我を持った厄災級魔導書「禁書」が多数紛失したようです。これらは時おり実態世界や隣接世界に顕現して大きな騒動を起こすため、回収班「通称:分科会」を差し向けて鎮圧させます。PCパーティがこの「分科会」に組み込まれたり、知性増強種の実験に付き合わされたりすることもあるでしょう。この辺りの設定は、『魔道書大戦RPG マギカロギア』を参考にしています。
[[退化蛮族種>ヘビ人間#Degraded]]
「ディグレイデッド」(Degraded)は便宜上の呼称。性質は一言で表すなら“レッサー・リザードマン”とも言うべき獣。地球上よりもドリームランドのような異界・隠れ里で遭遇する方が多いかもしれない。退化蛮族種は原始人的なモンスターで、本来ヘビ人間が得意とする精神的・文明的能力を使うことがほぼできません。しかし、彼らの中にも先祖返りや蛇神イグの寵愛を受けた者が出現します。退化種は絶滅の危機に何度もさらされながらも、小集団に分散して様々な領域で生き残っています。崇拝対象をイグからツァトゥグァに宗旨変えした者は「大地の妖蛆」となり、イグの呪いによってさらに退化する宿命を負わされます。
[[大地の妖蛆>ヘビ人間#Worm_of_the_Earth]]参考資料:Wikipedia:大地の妖蛆、『マレウス・モンストロルム』pp.67-68

「大地の妖蛆」(だいちのようしゅ、Worm of the Earth)とは、崇拝対象をイグからツァトゥグァに宗旨変えしたヘビ人間の退化亜種です。イグの呪いによって世代を重ねる度に退化する宿命を負わされています(退化はゲーム的には3段階に分けて進行します)。この種族は、作者に種族名を明確に設定されておらず、「夜の末裔」「闇の種族」「大地の妖蛆」など、言及ごとにその呼び名を変えています。
クトゥルフ神話において、彼らはブリテン島に最初に住んだ民族ですが、後にやって来たの異民族に敗れて地底へと追いやられ、小鬼や妖精や小人や魔女伝説の原型となっとされています。彼らは知性を退化させられながらも、妖精や魔女めいた魔術を使用することができますが、退化しきると呪文が使用できなくなります。
■クトゥルフ神話での設定:
「大地の妖蛆」は彼らの父であるイグを崇拝しなくなり、代わりにツァトゥグァを崇拝するようになったヘビ人間の生き残りです。イグによる呪いにより、彼らは人型の姿をヘビの姿へと変えられました。また、原始人類と交配したヘビ人間の中にも同様な奇形と退化を辿ったものもいました。彼らは耳障りな擦音で会話し、石・木・骨で出来た粗野な武器を使います。「大地の妖蛆」はヘビ人間の仲間が衰退した時代、ブリテン島に退避しました。
ピクト人は、ブリテン島に来ると間もなく「大地の妖蛆」に戦いを挑み、「大地の妖蛆」を丘陵地帯の地中深くへと退けたと語られます。「大地の妖蛆」は「小さい人々」(イングランドとヨーロッパに住む精霊、妖精そして闇の土着種族)に関連する多くのケルトおよび前ケルトの神話と伝説に入り込みました。この原始的な種族は、その知性の残滓によって、より邪悪な神話を生じさせるようになります。時々、先祖返りのヘビ人間がこの雑種の中に出現することがあります。この場合、退化種たちは、種族のかつての栄光を物語る穢れなき例として、先祖返りのヘビ人間を奉じ、崇拝します。
「大地の妖蛆」は起源不明のアーティファクトである「黒い石」を崇拝しています。この石は奇怪な図形が刻まれています。「黒い石」を盗むことに成功したものなら誰であれ、見返りに恩恵を得られると言われますが、その人は結局、「大地の妖蛆」の復讐に遭うことでしょう。
「大地の妖蛆」としての退化は3つの段階で進行します。退化しつつある「一族」が次の段階に退化するには何世紀もかかるので、それぞれの段階において純種として繁殖できます。

●第3段階: 「大地の妖蛆」は今や、ほとんど自然のヘビと同じに見える姿へと退化しました。彼らは、まだ自然のヘビよりは多くの知性を有していますが、すべての呪文を失っています。
第1〜2段階の間なら《小さい人々の呪い》という呪文(禁断魔術)を扱えます。この呪文はイギリス諸島の荒野に住む土着のクリーチャーに固有のものです。内容は“妖精のいたずら”といったもので、相手をつまづかせたり、押したり、つねったり、一瞬惑わしたりできます。食物を(牛の体内の乳でも)ダメにしたり、ワインをすっぱくしたり、植物を枯らしたり、穀物を腐らしたりなどといった用途にも使えます。ゲーム処理としては、同効果を再現できる呪文を個別に習得させるか、制限された万能魔法として処理することになるでしょう。
●備考:
代表的な「大地の妖蛆」はイギリスの地下に張り巡らされたトンネルに棲んでいます。「大地の妖蛆」が故郷と呼ぶトンネルは、無数にあっていかなる場所の下にもあり、彼らは偵察や奇襲にそれを用いります。
「大地の妖蛆」は人間とヘビ人間の雑種でもあります。一般に彼らは退化してしまい、先祖が持っていた優れた知性は失われてしまったと思われます。彼らはいまだに近くに住む村人と交雑し、地上に住む者の中にはヘビ的な因子に汚染された特徴が見られることもあります。
「大地の妖蛆」は兄弟であるヘビの仲間と友好関係にあるようで、大蛇を飼いならしてもいます。さらに「大地の妖蛆」は大蛇や、おそらく地下に住んでいるより怪物じみた生物とも交配していると言われ、「這いずるもの」(または「這うもの」)と呼ばれる混血の変異体を生み出しています。この忌々しい蛆は特に怪物じみており、知られざる旧支配者を崇拝しさえしているようです。
「黒い石」は「大地の妖蛆」にとって特別な宗教的象徴です。黒い石の祭壇という人間の頭蓋骨で出来た冒涜的な祭壇の上に置かれていると言われます。魔術的な力を持ち、ヘビを人間に、人間をヘビにすることができます。古代の伝説によると、かつてストーンヘンジの中心に置かれていたそうです。
因みに、クトゥルフ神話の始祖ラヴクラフトの先祖には「大地の妖蛆」がいたとされます。
[[這いずるもの>ヘビ人間#Slithering_Ones]]「這いずるもの」(Slithering、または Slithering Ones)はしばしば「這うもの」(Crawring Ones)や妖蛆ユッグと混同される、「大地の妖蛆」の異形の混血変異体です。蛆虫のような姿にまで退化した「大地の妖蛆」(やあるいは呪術的な蛆や蟲を巻き込んだもの)が、数千も集まって群体生物と化したものです。精神を連結させているせいか、ある程度の知性を取り戻しており、邪神を崇拝する奉仕種族と扱われることもあります(そして彼らはクトゥルフなどの、イグ以外の邪神を崇めています)。生存のために集合知性や群体化という手段をとる生物はSFでもよくある手法ですが、彼らはこれにより魔術もある程度取り戻しています。
「這いずるもの」の姿は絶えず無数の蟲が織り交ざった呪いと共にうごめいています。その姿に定型はなく、時に人型になったりと、状況に応じてシルエットを変化させます。たまに他生物にまとわりついたり寄生したうえで、宿主の精神を乗っ取ることもあります。彼らはドリームランドにもいる他、時代を超えて太古の文明に出現することがあります。この時空移動が彼らの魔術によるものなのか、単に《悪魔召喚》のような呪文の対象になっているだけなのかはわかりませんが、ここまでくると最早ヘビ人間というより「生ける呪詛そのもの」と言った方が良いかもしれません。
ジブリ映画『もののけ姫』の「タタリ神」といったイメージでしょうか。
![]() ↑illust:脳痛男 |
[[牙の子ら>ヘビ人間#Children_of_the_Fang]]「牙の子ら」(きばのこら、Children of the Fang)は元々はクトゥルフ神話のヘビ人間とは似て非なるものでしたが、クトゥルフ神話が設立してから後付け設定で関連付けられた亜種族です。彼らは隆盛し、衰退すると冬眠につき、目覚めて再び栄華を極めるという歴史を繰り返してきました。彼らの代表的な一族は、砂漠にあるイラムの都(無名都市)で仮死状態または卵の状態で眠りについていました。とある人間たちがそこから卵を持ち去り、孵化させるまでは……。
彼らは例えミイラや卵の状態であっても接触(や細胞やウイルス)を介して他者に情報伝達できます。送受信可能なだけでなく、記憶や人格さえも行き来させることもでき、ある種の霊媒体質でもあります。さらに恐ろしいことに、この種族は血やウイルスを媒介にして人間を変異させることが可能です。
現在はヘビ人間の技術によって能力が安定しています。「牙の子ら」は自らの体液を人間に注入することで、同族に変化させることができるのです! 通常種よりも知性は劣るものの、知的生物としては十分であり、ゾンビや吸血鬼よりも厄介です。遺伝子操作によって肉体変化の兆候は表面化せず、伝染は静かに進行するようになっています。被害者は時折謎の記憶や知識を植え付けられながら、ほとんど自覚症状がないままゆっくりと体の内側が作り変えられていきます。そしてある時、人間の姿から脱皮するように、「牙の子ら」が被害者の皮膚を裂いて中から出現します。この変異はヘビ人間の技術で鈍化させたり保留させたりできます。
ヘビ人間は人間の政府や医療機関を利用して、大規模な投薬に見せかけて「牙の子ら」を大勢の人間に感染させました。彼らがしかるべき信号を送れば、とてつもない量の人間が「牙の子ら」に変じることでしょう。ヘビ人間はこれを切り札の一つにしながらも、いくつかの危惧を覚え、大規模変異を保留し、保険をかけています。なお、その危惧とは、「牙の子ら」がある種の霊媒体質であるため、何かしらの精神生命体の大勢力がこれらを器として乗っ取るかもしれないことと、妖怪として承認力を確保するためには人間の数をかなり残しておかないといけないことです。今のところ、「牙の子ら」の集合知はヘビ人間の重要な集合知とは隔離されていて、ヘビ人間の転生先の器になったときに本命の集合知にアクセスできるようになっています。また、「牙の子ら」は自我が希薄な時期に他の人間の意識を自らに移すこともあります(これは潜在的にでも「牙の子ら」となった家族内で起こりえます)。「牙の子ら」は言うなれば「増殖する“魂の器(サブアカウント)”」なのです。
極たまに、抑制しているにもかかわらず勝手に変異してしまう者もいます。それらの多くは精神が不安定で、獣性をむき出しにして人間に襲い掛かることがあります。
[[イグの落とし子>ヘビ人間#Spawn_of_Yig]]「イグの落とし子」(Spawn of Yig)はイグと人間やヘビ人間との混血種で、両親の特徴を受け継いだ異形の大蛇です。主にイグの呪いにより女性が卵を産んで生まれます。人間の血を引く場合、見た目は「大地の妖蛆」の退化2段階目に似ています(ヘビの目や鱗に覆われた肉体を持ち、四肢が委縮して機能を失い体から垂れ下がっています)。しかし顔が部分的に人間のもので、知能と人間以上の大きな体格と筋力も備え、さらに群れで獲物を襲撃します。彼らは主に地下の暗い場所に棲んでおり、地上で見かけることはまれです。彼らは殺されるとその死体は急速に分解され、蛆虫に覆われた黒い粘り気がある物体だけが残ります。
紛らわしいですが、「イグの落とし子」(Spawn of Yig)は「イグの子ら」(Children of Yig)とは別物です。クトゥルフ神話ではこう言った紛らわしい種族名は多々あります。
- 高い「地位」「財産」「TLが高い」: ヘビ人間の中には、人類の経済的支配者がいます(陰謀論の
「爬虫人類」 が有名です)。強力な政治家・資産家・技術支援者の正体がヘビ人間なことは珍しくはありません。彼らは良くも悪くも「人類の管理者」として立ち振る舞います。事件の黒幕になることもあれば、PCと共闘してくれたり、味方パーティのスポンサーになることもあるでしょう。 - 「前世の記憶」: ヘビ人間の中には転生者や、天啓によって知識を得る者もいます。その時代にとっての「発明家」となる者もいるでしょう。
- 「種族の記憶」: ヘビ人間の中には、種族の集合知にアクセスできる者もいます。ヘビ人間の先祖は科学と魔法技術に非常に長けていました。こと魔法に関しては、最低でも“通常の魔法”はすべて知っており、禁断魔術や「奥義魔法」の知識すら収めています。また、〈生物工学〉においては間違いなく現代人類より進んだ知識を持っていました。
- 「魔法の素質」: ヘビ人間は(退化種でない限り)魔法に長けた種族であり、そのレベル上限も人間よりも高いです。特に追加のCPを払わずとも、「魔法の素質」の最大レベルを4レベル以上に拡張できます(詳細はGMが判断します)。また、前提条件を守る限り、すべての“通常の魔法”にアクセスでき、GMが許可する範囲で様々な選択ルールを用いることができます。「大地の妖蛆」のような知性を失った退化種の中にも、呪文や禁断魔術を使用できる者はいます。
- 擬態能力:ヘビ人間は「変身」やその他の擬態技術によって人間になりすますことができます。
- 「締めつけ」(「飲みこみ」): ヘビ人間は人間を丸呑みにすることができます。胃液のような「自分の体内にのみ」効果を発揮できる攻撃手段的有利な特徴は、必要CPが修正適用後に5分の1(端数切り上げ)になります。
- 「代謝制御」: ヘビ人間の中には何千年も冬眠状態になれる者がいます。彼らは「スリーパー」と呼ばれ、他より知性が高く強力であり、凄まじい魔術を知っていることが多いです。
- 蛇や爬虫類的能力: ヘビ人間は「締めつけ」「透明」「HP再生」「追加の命」など、様々な異能力を取得できます。同時に、「変温動物」のような爬虫類的な弱点を持つこともできます。
- 万能技能の取得: 万能技能をキャンペーン全体で自動採用していない場合、「規則追加」を万能技能ごとに用います。
- 前提条件:学習手段の取得にGMが許可を出している。
- 発動タイミング:常動型。
- 解説: この特徴は何かしらの学習手段に専門化しなければなりません。この特徴は“睡眠時間ぶんを特定の学習に費やせる”という、限定された「睡眠不要」でもあります。あなたは、自身の睡眠時・意識不明時に、専門対象である行使可能な学習手段をもって技能訓練や鍛錬、技能の維持や知識の保持を行うことができます。肉体的な鍛錬も行ったものと扱います。これらによって睡眠による休息に支障がでることはありません。専門対象は「前世の記憶」や「種族の記憶」の他、何かしらの装置などが挙げられます(道具はこの特徴を取得した際に入手コストを支払っているものと扱います)。またこれらにより、あなたは「パワー修正/気」などに必要な鍛錬の維持や「職業訓練の維持」の条件を満たすこともできます。
- 前提条件:霊薬と縁深い職業や種族であること。例えば「蛇」はトルコの薬草師ロックマン・ヘキムのシンボルであり、それは知恵の蛇女神シャフラメンを象徴しており、エリクサーを発見した伝説を持ちます。
- 発動タイミング:能動型。「準備」行動1回分扱い。
- 解説: あなたは実際の装備品として「作成法を習得している自作した霊薬」を所持していて、それが支障なく取り出せる状況の場合、準備行動としてその霊薬1回分を即座に取り出して使用できる状態にします。また、1つの器に入っている複数回分の霊薬(全て自作)を、その器1つを手に持つだけにすることもできます。詳細はGMが判断してください。いずれにしろあなたはこの行動をするためには、1FPの消費を必要とします。これとは別に、霊薬を実際に目標に使用することは1回分の行動として必要です。この特典はあくまで緊急事態(特に戦闘中)に1回の「準備」行動で霊薬がすぐ使用できるようにするためのものです。
- 例えば
- 霊薬の形態が水薬なら、その霊薬を背負っている鞄から取り出し、ビンの蓋を開けて手に持っている状態にできます。後は目標の元に行き服用させるだけでしょう――目標が抵抗しなければ。
- 粉薬なら、持っている薬箱から薬包紙を取り出し、開封してすぐ振り掛けられる状態にします。中身の粉末を手に握っている(または指に摘まんでいる)状態にもできます。
- 煙薬なら、尻ポケットから密封された瓶を取り出し、中の錠剤を手に持つことができますが、火をつける手段は他に用意しなければなりません。
- 塗薬なら、フィンガーチップユニットの蓋を開けた状態で取り出し、すぐに塗れる状態にできます。
- 取り出すために開けた鞄や器は、いつの間にか元の閉じた状態に戻っています(使い捨ての器なら開封されたままです)が、GMが特別に許可した場合でない限り、この作用を意味ある形に応用することはできません。
- この特典は、バレットタイムの効果を非常に限定したものでもあります。あなたはバレットタイムと同様のコストを支払うことで、その効果を「自作霊薬の準備」に関してのみ使用することができます。
- 例えば
〈[[雑魚始末!>ヘビ人間#Mob_Slayer]]〉〈雑魚始末!〉(万能魔法/敏捷力)
これはヒーロー以外を容易く圧倒できる怪物のための究極の鋳型系万能技能です。
GMが許可する演出を用いてモブ(重要でないNPC)を無力化または殺害します。
この万能技能はそのキャラクターの “総合戦闘力” の目安として機能することも期待されます。
●技能:
- この万能技能はそのキャラクターに許可されるあらゆる技能に置換できますが、それらはモブを処理するためにしか用いれません(GMが特別に許可しない限り、モブ以外を巻き込んだり、世界観に干渉するような規模の手段はとれません)。
- モブや軽く制圧できる相手(GM判断)に対してこの万能技能を用いて判定成功すれば、それを軽く制圧できたことになります(例:衛兵を不意討ちで気絶させた。人質になっている一般人数名の首をまとめてはねた。など)。
- GMが許せば、WPを消費することで、そのモブ集団(または平均以下の脅威)を異能を用いながらも(消費WP以外の)リソース消費なしで処理出来たことにしてもかまいません。その場合、使用者は残りWPの回数まで、“簡易戦闘”に自動勝利できることになります。
- 超達成力:無粋攻撃・モブとの攻防に関する「成功を買う」「かすり傷」「下っ端」「バレットタイム」の選択ルールとそのための超達成力の代用が使用できます。
- 自身から発せられる恐怖判定は(意図的に除外したもの以外の)「モブや“自然な生物”(人間なら異能者でも含まれます)」に対してクトゥルフ神話恐怖判定となります。
〈[[毒蛇拳法!>ヘビ人間#Venomous_Martial_Arts]]〉〈毒蛇拳法!〉(万能魔法/敏捷力)
ヘビ人間の戦闘要員用の鋳型系万能技能です(彼らの指導を受けた者への流派系万能技能とも扱われます)。 基本性能は〈拳!〉と同じで、その「推奨利点」「注釈」欄のものを採用追加します。そしてそこから武器関連要素を削いで、〈特殊攻撃/毒や蛇に関するものならなんでも〉〈毒物〉技能と、以下の追加利点を追加します。 「達人の指導」の取得者はそれを前提とする(相応しくないものを除く)「すべての素手戦闘技能用のマンガ技能」と以下の追加利点も追加取得します。
- 典型例03型:自身へのあらゆる毒や“害となる”薬物への抵抗判定ボーナス。
- 超達成力:毒の理解や作成および毒蛇の知識に関してGMが許可すれば、「成功を買う」「プレイヤーからの提案」の選択ルールとそのための超達成力の代用が使用可能になります。
ここに述べているものはまだバランス調整が済んでいません。ヘビ人間は鈎爪があっても器用に人間の武器を完全に扱えます。数々の文明の利器だけでなく、魔法の品物や発明品や超テクノロジーのドラッグなどを開発・研究・所持・駆使できます。それを支える経済的・技術的背景もまたヘビ人間の大きな武器です。彼らは人類の最先端技術に容易にアクセスできます(それらのスポンサーを遡れば、大抵はヘビ人間や爬虫人類に行きつきます)。
「[[呪文の霊薬化>ヘビ人間#Define_a_new_elixir]]」
ヘビ人間の錬金技術は非常に優れており、彼らは少なくとも呪文がこなせる現象ならGMが許す限りほぼすべて錬金術(特に霊薬)で再現することができます。呪文を霊薬に落とし込む際の指針は以下のものを用います。
http://www.sjgames.com/pyramid/sample.html?id=3233
「Alchemy」の項参照。これは元々第3版用ルールでしたが、かなり後期のもので、第4版で使ってもさほど支障はないと判断して用います――より整理された後発ルールが反映されるまでは。
まず、すべての霊薬には、いくつかのステータス項目があります。形態(Form)、小売価格(Cost)――「魔法がありふれた世界/魔法が希少な世界」の順で記載されています――、そして製法(Recipe)として「材料費;作成日数;技能なし値」などです。新しい霊薬を定義するには、『魔法大全』の第4版呪文一覧のような呪文リストから目的の効果を持つ呪文を選び、その性能を基準にして霊薬のステータスを決めていきます。
- 該当呪文の発動に必要な「準備時間」と「エネルギー消費の用いる分」をメモしてください。霊薬効果の持続時間は該当呪文のそれと同様です。
- 霊薬の形態はほぼ任意ですが、いくつかのガイドラインがあります。
- 材料費は該当呪文のエネルギー消費に基づいており、「エネルギー消費の用いる分」×「魔法の品物の1Eにつきかかる金額(ヘビ人間市場なら$25とみなします)」に等しいです。
- 作成日数は該当呪文の準備時間に基づいています。その準備時間を秒換算したものの平方根を算出し、端数切り上げした値に「1週間(7日)」をかけたものが霊薬の作成日数となります。
- 霊薬作成するための〈錬金術〉への技能修正(技能なし値)を決めるには、該当呪文の前提条件数を参照します。
- 小売価格はPに従って機能します。 霊薬の小売価格は、「作成日数」×「錬金術師の日給(ヘビ人間市場なら$25とみなします。仮に魔法が希少な世界ならば倍額です)」+「材料費」です。
このルールはそれ自体に対しても、既存の霊薬に対しても適度にバランスが取れています。このルールは材料費を調整することもできるので、まったく問題が起きないわけではありせんが、概ね新しい霊薬を定義するための“手軽で危ない”システムの目的を果たしてくれます。
これは『ガープス・リボーンリバース』p.76の「ビリビリショック」とおおよそ同じものです。この装備はあなたが朦朧状態の際、魔術的稲妻や爆発や衝撃波などで、あなたをいつでも正気に戻してくれます。無意識レベルの願望に反応するので、命令を下す必要はありません。装飾品に偽装してあるので怪しまれません。重量は「無視」です。
ただし、朦朧状態から回復するために必要なショックは強烈ですので、ちょっとした火傷といった副作用を伴います。
ゲーム上の効果:装備者は朦朧状態から、いつでも回復できます。ただし、自身のHPに「1d-1(最低0)点」ダメージを与えます。このダメージはどのような防護点でも軽減できませんが、VRなどには割り振ってかまいません。いつ使うかはプレイヤーの任意で決められます。行動は消費されません。
これは『ガープス・リボーンリバース』p.77の「万能スキルマシーン・X」とおおよそ同じものです。装備者に一般的な技能を使用できる疑似人格を一時的に憑依(インストール)させ、その技能を発揮させます。購入またはレンタル時に必要な技能1種とその技能レベルを設定します。一度設定したら、もう変更はできません。
疑似人格は設定された技能以外の性質は持ち合わせていない、プログラムのようなものです(装備者の人格を塗りつぶすものではありません)。この装備は疑似人格を宿らせている“依代(よりしろ)”です。見た目は装飾品に偽装してあるので怪しまれません。重量は「無視」です。
ゲーム上の効果:装備者は疑似人格を自身に憑依させて、その技能を発揮させることができます。肉体が必要な行動の場合、志願したものが肉体を疑似人格に貸さねばなりません(あなたの肉体は軽度の“自動操縦”になりますが、あなたの意識が必要で、いつでも中断できます)。持てるのは一般的な技能(非戦闘技能かつ非マンガ技能かつ標準技能)に限られます。
判定に成功する度に、成功度に等しいFPを消費します。判定にクリティカルすると、FPの消費はありません。ファンブルすると、半日の間、使えなくなります。
価格は$1000×「疑似人格の技能レベル-10」(最低$1000)です。レンタルは1日ごとに、本来の価格の5%になります。
これは『ガープス・リボーンリバース』p.77の「メディカル・アート診察券」とおおよそ同じものです。プリペイドカード制度のこのカード(重量は「無視」です)があれば、ヘビ人間の影響圏内(現代日本が冒険舞台なら、ほぼすべての都市や蛇信仰がある地域)であれば、1時間以内(場合によってはそれ以上ですが、大抵は日本の救急車の平均到着時間の約9分より早いです)に、抜群の治癒能力を持つ超常的医師(普通はヘビ人間)が往診に来ます。使い方は、携帯通信機のカードスロットに差し込むだけです。スロットの費用は特になく、市場アクセス用の「特殊な背景」と機器の代金で装備者がすでに払っている扱いです。通信機の電波が届いていなくても、直ちに医師がやってきます。ただし、肉体的、精神的に危険が伴う場所には往診できません。ある程度安全な場所に脱出してから使用してください。
ゲーム上の効果:先払いしておいた金額ぶんを上限に、HPでもFPでも回復してくれます。1点回復ごとに$10の支払いが必要です。使えなくなった部位の回復、毒や病気の治療も行ってもらえますが、必要金額はGMが決めます(通常、霊薬で何とかなる範囲ならその価格を基準に用います)。先払い金額が尽きても、お金を払えば治療してくれますが、回復1点ごとに費用が$15になります。
これは『ガープス・リボーンリバース』p.77の(「スルっとカード」の価格10倍版の)「スーパースルっと」と「超スーパースルっと」とおおよそ同じものです。「上級特殊定期券」以外は異能によらない科学的産物です。ヘビ人間の影響圏内の公的交通機関(人類の通常交通機関はほぼすべて該当します)を自由に利用できる支払い代行カードです。重量は「無視」です。普通に料金清算可能な交通機関であれば、タクシーや公的でないものも利用可能です。
価格2倍の「上級特殊定期券」はこれをかざすことで見た者に暗示をかけ、(GMが許可する限り)誰でもヒッチハイクが可能になります。ただし合法非合法すれすれですので「遵法精神」の持ち主は使えないでしょう。
ゲーム上の効果:交通費の処理などを考える必要がなくなります。有効期間1カ月で$500、半年で$2500、1年で$4000です。
これは『ガープス・リボーンリバース』p.77の「市内地縛レイ地図」とおおよそ同じものです。ヘビ人間の影響圏内の人里は、監視装置や組織の人間以外に、人に認識されない人外存在……例えば幽霊のような妖怪や動物型の使い魔にも監視されています。例えヘビ人間の組織と繋がっていなくても、その地の霊などが様々な事件を目撃しているかもしれません。人間の目がなくても、彼が何かを見ているかもしれません。この地図があれば、そんな彼らから聞き込みもできます(対話するための性質はまた別に必要です)。GMが許可すれば、ヘビ人間の情報処理種の予知やその他調査報告などのていで、有用なヒントをダイレクトにもらうこともできます。
この地図の重量は「無視」です。コンピュータのアプリとして組み込むこともできます。
ゲーム上の効果:目標値13の判定に成功すると、事件の目撃情報を得られます。あるいはそういった情報を得られる場所が分かります。シナリオ中に成功1回を得るともう使えません。基本は使用回数1回で$200です。+$100で、使用回数が+1回されます。最高で+2回までの計3回です。もちろんGMが「目撃者はいない」と宣言したらやはり使えません。
基本的に「後援者」からの任務用の支給品として渡されます。この装備の見た目は、待機時は2cm×5cm程度の大きさのチップです(装飾品に偽装してあるので怪しまれません。重量は「無視」です)。体のどこかに貼り付けて装備すると、装備者の意志で一瞬で人間に変身(または解除)することができます。起動時はチップから人間擬態用の皮膚が展開され装備者を包み込み、人間形態になります(衣服や装備者の体外のものは巻き込みません)。複数個装備しても効果は重複しません。この変身の切り替えは「自由行動」として扱われますが、1ターン中に1度しか使用できません。装備者がこの擬態用皮膚を展開している状態で意識を失っても、変身は維持されたままです。
変身後の姿(身長・体重含む)は、あなたの種族が人間に変換されたものを用います(「美醜/妖怪的怪物」や種族による「容貌」は無視します)。しかし、「擬態して誤魔化している」と見なせるいくつかの性質(能力値や生来の防護点や内臓器官など)は引き継ぎますし。GMが許可すれば人間形態から本来の部位を“はみ出させる”ことも可能です――人間離れするほど変身が薄れて“中身”が見えていきますし、あえて擬態用皮膚を部分的に開くこともできます。装備者の外見が完全に人間形態になっている時は、超常的でない解析手段(一般的なレントゲンなど)も誤魔化すことができます。この偽装は魔法によるものと扱われます。
展開時のチップは皮膚に馴染んで見分けがつきません(魔力も全身に拡散しているのでチップは狙撃できません)。ただし、はがれたところは、“中身”が見え始めます(体格などは意図しない限りは人間時のままです)。皮膚の強度は防護点0でHPは2点です。皮膚のHPが0になったところが剥がれ始め、再変身しても修復されていません。破損したこの装備を他者に譲渡して使用しても、同じような箇所が損傷したままです。
機能維持や修理などは防具魔化系呪文を参照してください。ただし、「魔化効果が切れるのに必要な防具を貫いた回数」には防護点ではなくこの装置の皮膚のHPを参照します――結果的には10回貫かれるまで、または広範囲の負傷などで全身の半分以上皮膚を破壊されない限り、魔力を維持します。機能が維持できなくなると、纏っていた皮膚はボロボロと崩れ(チップなら砕け散り)消滅していきます。
この装備はヘビ人間用に調整されているため、他種族は使用できません――無理に使用すると自壊します。逆にヘビ人間であれば、それが元がどんなプロポーションであれ、潜在魔力に反応して順応してくれます。ただし、あまりにも無茶なサイズ差(GM判断。なおヘビは長細い肉体部位があるため、その辺はある程度大目に見てください)の場合、反応してくれないかもしれません。
基本的に「後援者」からの任務用の支給品として渡されます。古ノルド語で「盾の石(盾に象眼される宝石)(skjaldsteinn)」を意味するこのアイテムは、魔力による不可視の力場で装備者を保護します。装備者が受ける科学的な「火器類・爆発物によるダメージ」は、装備者に到達する直前――その体表付近の防護点を適用させる前――に100分の1(端数切捨て)になります。効果は累積せず、また、装備者の体内までは保護しません。
このアイテムはゲームの主戦力となるキャラクターが銃器や爆発物に煩わされたくないキャンペーンのための道具です。GMが運用キャンペーンに合わないと判断した場合、使用を制限または禁止してかまいません。
この装備のデメリットとして装備者は科学的な「火器類・爆発物」を扱えなくなります。使おうとすることもできません。そういう呪いを受けているようなものです。重火器やビーム兵器や間接射撃兵器や手榴弾と焼夷弾も含みます。詳細はGMが判断してください。この作用は有益な手段――持っている爆弾を起爆させずに処理するなど――に応用することはできません。
この装備は個人用に調整されるため、他者が使うことができません。友好的なヘビ人間の魔術管理組織に1万ドル支払えば、調整されたものを初期化してくれます。
この装備の見た目は装飾品に偽装してあるので怪しまれません。重量は「無視」です。
注意:このアイテムは『ガープス・ソーサルカンパニー』p.299に登場する「聖印アルマ」と同コンセプトの(魔術師が魔法をバンバン使用して活躍するキャンペーンのための)道具です。GMが運用キャンペーンに合わないと判断した場合、使用を制限または禁止してかまいません。古ノルド語で「蛇の秘儀(Ormrs rúnar)」を意味するこのアイテムは、ヘビ人間の魔術師専用の身に着ける宝石です。魔法の紋章が記されており、重量は「無視」の範疇です。これを装備したヘビ人間は、蛇紋章が対応している呪文系統1種の魔法について、マナが「濃密」であるものとして行動できます。さらに、その系統の魔法の準備時間が5分の1(端数切捨て)になります。蛇紋章の効力は装備者にしか発揮されません。効力を発揮するかどうかは、装備者が、個々の魔法の発動前に任意に決定できます。効力を発揮している状態で魔法の発動にファンブルすると、蛇紋章は砕け散ります(修復不可)。
蛇紋章は個人用に調整されるため、他者が紋章を使うことができません。友好的なヘビ人間の魔術管理組織に1万ドル支払えば、調整された紋章を初期化してくれます。
蛇紋章はヘビ人間魔術師の「階級」(10cp級)1レベルにつき1つ無料で取得できます(ただし、これは「後援者」の「特殊能力」による支給品です)。
基本的に「後援者」からの任務用の支給品として渡されます。古ノルド語で「蛇達の話(bifa ormanna)」を意味するこれは、ヘビ人間の精神に埋め込む(書き込む)念話通信手段です。通信速度は一瞬です(秒間情報量などは装備者の思考速度と同じです)。スマホと同じようなことは手放しで可能で、装備者のヘビ人間の階級に合った集合知にアクセスすることもできます(最低でも人間のインターネットの表層情報程度のものは得られます)。情報のやり取りする際に言語の自動翻訳が可能です。ただし、知覚情報は送れません。
このアイテムは味方との連絡や意思疎通がスムーズな――そういった詳細設定やコストにかかずらいたくない――キャンペーンのための道具です。GMが運用キャンペーンに合わないと判断した場合、使用を制限または禁止してかまいません。
このアイテムの重量は「無視」で充電も必要ありません。ただし、蛇神イグによるコズミック・パワー的「神授」の品物なので、イグ(またはその眷属)の信者のみが使用できます。
通信範囲はヘビ人間の中継手段も相まって、太陽系全土と、彼らの勢力圏内の支配領域や“開かれた”隣接世界(例えばドリームランド)や「GMが特に制限を施していない領域」にまで及びます。同じ世界なら中継なしでも衛星含む惑星規模の範囲をカバーできます。
これは『ガープス・リボーンリバース』p.76の同名のアイテムとおおよそ同じものです(ただし、魔法の品物扱いで、範囲が球形になり、煙が非物理的なものと明記されています)。怪異との戦いに無関係な人々を巻き込まないために常備しておきたい品です。重量は「無視」です。
なお、ここでのパワーの“起源”は魔法で、霊薬の一種と扱います。
使い方は簡単。マッチやライターで火をつけて、地面に置いておくだけで、1本につき半径10mの球範囲に無味無臭の霊的な煙(物理的な気流や障害物の影響は受けません)がたなびき、嗅いだ人間はそれと意識せずに立ち去ってしまいます。もちろん、判断力はありますから、自分に危険がないようにその場を避けてくれます。最大10本までの同時使用が可能です。
ただし、範囲内にどうしても入らねばならないという強い意志を持った相手には通用しません。また、霊的芳香(魔法の品物)を感知するものには存在を悟られることになります。
お香、線香、蚊取り線香、ろうそく、ファンシーなろうそくなどの各種偽装形状があります。なお参考にまで、現実の和ろうそくで約30分燃焼するものは1本4グラム以下、約1時間半燃焼するものは20グラム以下です。
ゲーム上の効果: 判定は必要ありません。距離は目安程度に考えてください。一般NPCが戦闘が行われている場所に近づかなくなると考えます。効果のある対象はGMの任意で決めてかまいません。使い捨てです。
基本的に「後援者」からの任務用の支給品として渡されます。この霊薬は、「超常的な蛇による毒」としても扱われます(なので蛇毒を無効化するヘビ人間には効きません)。■霊薬『支配血清』……精神制御系霊薬
微かにラズベリーのような味がする無色の血清です。接種者はまず「生命力+魔法の耐性」で自動抵抗します。
接種者が抵抗成功すると、霊薬『友情』の効果が発揮されます(反応修正の対象がヘビ人間の系譜に限定されています)。しかし、接種者に霊薬への耐性的性質(例:「魔法の耐性」)がある場合は、無効化か抵抗に成功しさえば何も起きません。
接種者が抵抗失敗すると、ヘビ人間(およびその系譜。例えば蛇神イグやその眷属)に対して極めて忠実になります。直接の命令が与えられればそれに従います。直接の命令がない状態であれば、接種者は“ヘビ人間が最も望んでいる”と思っていることを実行します。支配はヘビ人間の潜在魔力に反応するため、接種者が支配者をヘビ人間と認識せずとも効果は発揮されます。複数のヘビ人間から異なる命令をされた場合、接種者はヘビ人間のより“格(地位や階級)”が高い方の命令を優先します。
接種者自身や愛するものに対して非常に危険な行為を行うよう命じられた場合(GM判断)、支配から逃れるための判定を意志力-5で判定を行なうことができます。それ以外の行為であれば、接種者は全身全霊を掲げてヘビ人間の忠実な支持者になります。
基本的に「後援者」からの任務用の支給品として渡されます。一見ドクロの意匠が刻まれた100円玉程度の大きさ・重さ(重量は基本的に「無視」です)のコインです。その正体はとある小人型魔法生物の頭蓋骨を加工したものです。これは「知的生物の頭蓋骨」として扱われます。基本的に《悪霊召喚》の魔化を施すための品物です。よく見ると悪霊を呼び出すためのパスワードが何種類か――その骨貨1つのみ使用するためのものや複数の骨貨を同時に起動させる用のものなどが――ヘビ人間の言葉で刻まれています。「生贄ボーナス」ルールを用いている場合、この品物を使用すると魔力へと分解され、適合する魔法に対して+2のボーナスを与えます。《悪霊召喚》や「生贄ボーナス用アイテム」といった効果は択一的なもので、いずれかを使用すると、他の効果は使用できず消滅します。
基本的に「後援者」からの任務用の支給品として渡されます。見た目は“天秤(スケイル)”の紋章が施された小さな“鱗(スケイル)”です。重量は「無視」です。これはヘビ人間が蛇神イグ由来の禁断魔術を使用する際の媒質で、消費MD(または正気度)1点を肩代わりしてくれます。1度に何枚でも使用できます。この品物は使用されると宇宙パワーに還元され消滅します。武器や防具にはめ込むなど、様々な装備のやりかたがあります。
本来ヘビ人間や怪異はMDに相当する値を持たず、CMBは禁断魔術を使用する際にそれらを度外視できますが、それだと強すぎるとGMが感じた場合、MDの代わりにこの媒質が必要と設定できます。
ヘビ人間以外がこの道具を購入する場合、価格は(最低でも)「標準価格の40倍」に跳ね上がることでしょう。
深きものの召喚石と同じようなものですが、ヘビ人間のものは、CPを払わずとも資金のみで取得可能な魔法の品物です(基本的に「後援者」からの任務用の支給品として無料で指揮官キャラに渡されます)。見た目は妙な模様がある球状の石で、大きさは野球ボールと同程度です。物体としての性質は「直径7cm/重さ0.25kg/HP6/防護点15」の魔法の品物です(妖具ではありません)。使用するには1ターンの集中行動が必要です(その後、投げて効果を発揮させることもことも可能です)。使用すると「召喚石」は粉々に砕け散って霧散し、使用した場所付近に5名以下の「仲間グループ」(グループの合計CP総計が使用者のCP総計以下)を召喚します。召喚された者はすぐにあなたの意図を理解し、1度だけ手伝ってくれます。1度の解釈はGM次第です(戦闘1回分、1つの特定経路間の乗り物になってくれる、等さまざまですが、最長でもそのシナリオ中までです)。召喚された味方の出現配置や演出はGMが決めます。召喚対象はこのアイテム取得時に専門化先として決めておいてください。一般的に有名な下級モンスターや、蛇系モンスターや、下位のヘビ人間亜種(退化雑兵種、亜精霊兵種、退化蛮族種、大地の妖蛆、イグの落とし子など)やそれらの混成です。召喚されたものは死亡するか意識を失うか役目を終えると、元いた場所に戻されます。
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このページへのコメント
ちょっと気になったのですが
範囲呪文は「煙薬」になるみたいですが
そうなると必然的に範囲は文庫マジックでは直径3mまでしか書いてないので3mまででしょうか?
それとも範囲3mオーバーしてよろしいのでしょうか?
あと煙薬で「無煙化」(煙を見えない様にする)したい場合ってどの様になりますでしょうか?
リンク先で、これは新霊薬を作るための「手軽で危ないシステム(quick-and-dirty system)」だと書かれているので、「呪文の霊薬化」は整備されたルールではありませんね。ガチガチに規定せずとも、キャンペーンのバランスを優先すればよいかと。
普通の霊薬に合わせるなら、直径3mをオーバーしたら、その効果を発揮できるほどの「濃度」が足りなくなると解釈できます。 範囲を広げたければ、その増えた分の体積から煙薬何個分必要なのかを計算して、複数個投入するとか。
逆に、バランスが取れているなら、直径3m以上にできる代わりに、その分の範囲を広げたエネルギー消費がコストに反映されるし、煙薬はみな直径3m分のエネルギー消費を考慮することが義務付けられているとか。煙薬の価格が2倍なのも、範囲呪文の半径+1ヘクスのエネルギー消費からとも考えられますしね。
あれこれ呪文的効果に増強(例えば、「感知されにくい/物理」)を加えたい場合は、「調整可能呪文」のルールを組み合わせるのもありかと。
>呪文の霊薬化
効果時間に関して何も書いてませんでしたが
こりはそのまま呪文の消費パワー分の効果時間…という解釈理解で宜しいのでしょうか?
それと代理計算お願いしたいのですが、
・《倍速》の霊薬(ルナル世界、現代日本世界での価格)
・《小治癒3》+《大治癒4(8点治癒)》《体力賦与(疲労10点回復)》の3呪文がミックスした奴
の製作費用、製作時間、小売価格(ルナル/現代日本)をどうなるのかお願いします。
>こりはそのまま呪文の消費パワー分の効果時間…という解釈理解で宜しいのでしょうか?
呪文通り、エネルギー消費に対応する効果時間であっているかと。
>それと代理計算お願いしたいのですが、
本音を言えばお断りします。世界観によって変わります。
質問することに限りませんが、他人同士ではまず先入観や判断材料や解釈法が異なります。
質問の前提となる背景設定(例えば現代日本での錬金術師の日給)の解釈をどうしたいのかが私には分かりません。
仮に「手軽で危ないシステム」通り、ルナルの錬金術師の日給を考える際、第3版TL3魔術師同様、1E(エネルギー消費1点)=25$ なら、記載ルール通りになります。
現代日本の錬金術師の月給が薬剤師の平均年収より少し上の660万円ほどと見なすなら、第4版なら月収55万円を22(1か月あたりの労働日数)で割り日給$25000、その値をさらに0.95477(魔化と同じく目標値15と見なす際の成功率)で割った額、約$26184になります。現代日本の人件費はルナルのそれの千倍を超えます。
錬金術師の〈錬金術〉技能レベルの平均値がもっと低ければさらに値段は高騰するでしょう。
これらの判断材料はすでに当ホームページにあるので、調べれば自ずと霊薬ステータスの概算は求められると思います。
ミックス回復薬に関しては一応、『治癒』を7回も服用すれば似たような結果になるでしょう。
前述の通りに「平均目標値15の錬金術師の日給」を算出した場合、ルナルなら$25、現代日本なら$26184になります。
霊薬は毎日だれかが1日8時間以上作業しなければならず技能レベルの最も低い者の値を用いるので平均目標値が下がる可能性も高いでしょう。
前述の式で現代日本で平均目標値12(成功率からの除数0.74074074)で考えると、日給は$33750になります。
なお、ルナルの日給は1E=$25を脳死でそのまま使っています。
結局、GMが設定した世界観次第なので上記はあくまで考え方の1つに過ぎません。
あと《倍速》を見て気づいたのですが、移動系呪文の「前提条件数」が、おかしいみたいですね。『魔法大全』の方の索引だと「前提条件の特徴などの必要性質10cpにつき前提条件数+1される仕様」のものを用いているはずですが。
単位の変換にミスがありました。
>第4版なら月収55万円を22(1か月あたりの労働日数)で割り日給$25000、その値をさらに0.95477(魔化と同じく目標値15と見なす際の成功率)で割った額、約$26184になります。
>前述の式で現代日本で平均目標値12(成功率からの除数0.74074074)で考えると、日給は$33750になります。
月収55万円を22(1か月あたりの労働日数)で割ると2万5千円、その値をさらに0.95477(魔化と同じく目標値15と見なす際の成功率)で割った額、約$262になります。現代日本の人件費はルナルのそれの十倍を超えます。
前述の式で現代日本で平均目標値12(面倒なので成功率74.1%)で考えると、日給は約$337になります。
人の手を介さねばならぬ産業である限りは、文明レベルが高くなる(給料が上昇する)ほど霊薬の値段も高騰するでしょう。
これらを回避するのに手っ取り早い(かつ、よくある)方法は、対応する産業用の「奴隷」を大量投入することです。
魔法アイテムを技術面でコスト削減する方法は『GURPS Thaumatology』に載っているようです。
なお、複数の世界観にまだかるルール(いわゆる汎用ルール)を新設したい場合は、その根拠となる考え方も明示しておく必要があります。「納得」は非常に大切なことです。
> あと《倍速》を見て気づいたのですが、移動系呪文の「前提条件数」が、おかしいみたいですね。
移動系呪文の前提条件数を修正しました。
第4版呪文一覧表の方は手付かずです。GMによっては前提条件数に前提特徴を換算しない場合もありますので。
効果をミックさせるのは《遅発》か《連動》の霊薬を「複数の霊薬の効果を合体させるための薬」として混ぜればいいかも。
《連動》は範囲呪文なので形態は煙薬でしょうが、《遅発》なら通常呪文ですし、設定条件を満たした時に連動的に組み合わせた霊薬効果を起動(または解除)させることができるやもしれません。
鬼滅の刃の最終決戦の毒のように、解毒された瞬間により強力な別の毒効果が起動する。なんてことも再現できるかも。
質問です…。
ヘビ人間のようなレプティリアン系は松ヤニを[[苦手]]にしているという都市伝説が有るのですが、これが[[フェイクトゥルフ]]のヘビ人間達に
適用される場合は、−何cpの[[不利な特徴]]になりますでしょうか?
「松脂弱点」は軽く調べましたが今のところ日本語ネット上での根拠が個人のぼやきばかりだったので、明確なソースの提示をお願い致します。
キャラクター個人の弱点とする分には問題ありませんが、現状では種族全体の弱点には不採用です。
松脂はスポーツ店やネットでも取り寄せられるので、「苦手」としての登場頻度は「ときどき」あたりが妥当と思われます。